C'est la vie. (ページ30)

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スタジオまでの移動車の中で休めたのか、ほんの少しだけ顔色の良くなった濵ちゃん。

とはいえ、撮影はスタジオの他にも倉庫でも行われるから、いくら暖房が効いてるとはいえ、寒い事には変わりなくて。

悪化しないかが心配。

神「おはようございます」

楽屋に入ると他の撮影メンバーは既に着いていて。

わざわざ開けていてくれたんだろう、横になれるサイズのソファーが置いてあって。

そこに濵ちゃんを寝かす。

「大丈夫？」

心配そうに濵ちゃんの顔をのぞき込む、岩本くん。

神「今は熱だけやけど……」

俺がわかってる範囲で話すと、毛布とかとってくると出ていった。

「俺にできることがあったらやるんで、なんでも言ってください」

そう駆け寄ってきた松村くんにありがとうと返す。

「それと、マネージャーが言ってた病院の場所、時間伝えれば多分裏口から入れると思うから……」

受け取った紙には遅くまで開いている病院の場所が書かれていて。

その中の一つを指さして、そこがいつもJr.とかが行ってる場所とのこと。

時間にもよるけど、行けそうならそこにしよう。

神「うん、ありがとう。マネージャーさんにも、ありがとうって伝えといて」

「うん、岩本くん手伝ってくる」

そう言って楽屋から出ていく松村くん。

一緒に撮影を始めてまだ日が浅いけど、それでも、その配慮に優しい人たちだと実感。

濵「………………今日って何時までやったっけ」

神「順調に行けば夕方まで」

濵「…………、NG出せへんな」

なんて、言い合えるくらいには回復したみたいやけど、まだまだしんどそうで。

ほかのメンバーも忙しいのを知ってる濵ちゃんやからこそ、無理をしないか心配。

今日の濵ちゃんの撮影はワンシーンを除いて、全部俺と一緒やから、無理してそうやったら止めようと心に刻む。