C'est la vie. (ページ27)

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青 side

その日はほんの少しだけ体調が悪いという自覚があって。

それでも些細なことやしどうってことないって気にせんままに依頼を終えて。

飲みに行く準備をしてるしげを横目に、帰るのめんどいし泊まるかなんて思った矢先に、しげからはよ帰れ。

家に帰ったところで事務所に住んでるくらい泊まってる自分の部屋には何も無いことはわかりきってるし。

むしろ照史の変なこだわりのせいで快適に整えられた仮眠室の方が自分の部屋よりも居心地が良くて。

適当にどっか食べて事務所に戻ろうと、適当に入った店でどんどん体調が悪くなっているのに気づいて。

何とか事務所に戻ってきたけど、仮眠室に行く気力もなくソファに倒れ込んだところで記憶が途切れてる。

次に目を覚ますと目の前には呆れたしげの顔があって。

重「お前風邪引いてるやろ」

藤「………………ぅるさぃ、」

そうじっと見つめられてバツが悪くなって視線を逸らす。

重「家帰らんのはまあええけど、せめてベッドで寝ろや」

俺やってそうするつもりやったわ、気付いたら寝ててんからしゃあないやろ。

なんて言葉にするのも面倒くさくて。

藤「………………ほんまにしげうるさい」

そう言うともう1回呆れたようにため息をつかれた。

なんやねん。

重「ほら、はよ仮眠室行くで」

動くのも億劫で、そのままでいると僅かに持ち上げられる感覚。

重「ほら」

そう言われて動かない訳にも行かず、重たい体を起こしてしげにもたれ掛かる。

普段飲んだくれのくせにいつの間にか自分よりしっかりとした体格になってるしげに思いっきり体重をかける。

そのままぼーっとしてたら、ベッドに寝かされてて。

大人しくしとけなんて言われたら動く訳にも行かん。

そのままじっとしてると、ガサゴソと漁る音が聞こえてくる。

しばらくして財布を持ったしげが入ってくる。

買い物行ってくるわ、なんてそんな事せんでええのに。

重「病人やねんから、大人しく看病されとけ」

そう言ってニッカリ笑うしげに、起こした体をベッドに沈めるとそのまま意識も落ちてった。