C'est la vie. (ページ21)

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黄 side

あれから調べ物を続けていたら、気付いたら寝ていたみたいで。

座ったまま固まった体を解す。

時間を確認すると、ギリギリで。

焦って準備を進める。

中「………………っ」

いつも通り扉を開ける。

その中で、いつもならずっと窓際で外を見つめている彼が、今日はきちんと目が合って。

思わず息を飲む。

中「………………あのっ、…………えっと……」

驚いた顔をする彼に、聞きたいことが沢山あるのにまとまらない。

焦れば焦るほど言葉が出てこなくなる。

濵「……助けてくださったんですよね、……ありがとうございます」

優しげな声が耳に届く。

その顔は笑顔で、このままやったらどうしようと思ってたから安堵する。

声を聞くと、あれほど出てこなかった言葉が溢れて、思わず駆け寄る。

変な人に思われへんやろかなんて心配より、彼と話して、彼のことを沢山知りたいと思う。

中「あの、中間淳太って言います」

濵「中間さん。俺は濵田崇裕言います、……ほんまに助けてもらってありがとうございます」

中「いえ、」

ほんまはもっと濵田さんと話したいけど、時間を見るとそろそろ家を出なあかん時間で。

中「ごめんなさい、仕事行かなあかんくて。お昼とかデリバリー適当に頼んで食べといてください、スマホそこにあるんで。

絶対早く帰るんで、今日も泊まってて下さい」

戸惑ってる濵田さんには申し訳ないけど、必要最低限のことは伝えて家を出る。

伝えなあかんこと、聞かなあかんこと、空き時間にまとめなあかん。