そんな生活をしたい ページ25
何度か任務を共にしてAのことが少しわかった。
コイツは死ぬのをやめたんじゃない。諦めたんだ。
星漿体の一件以来、Aの体の防御力は益々高くなった。
今じゃ一級程度の呪霊も呪詛師も、傷一つ付けられない。
「A」
「さ、五条。どうしたの？」
「名前で呼べよ。今はお前の彼氏様いねぇだろ」
「…監視の呪霊がいるから無理」
「うっげー、束縛つっよ」
「心配性なんだよ。傑真面目だから」
何がどうしてこうなったのか、Aと傑は付き合った。
お互い単独任務で一緒にいるところを見るのは少ないが夜中帰る時間が揃うとたまに時間を共にしているようだ。
「んで、お前は今から任務？」
「ちがう。今日は硝子とお留守番」
「は？特級なのに？」
「そう。特級なのに」
俺や傑と違いAは相変わらず少しだけ緩い範囲での任務だった。勿論いまも食事は経口では取れないし、眠りも浅く短い。
「ほら、やっぱ一年ときの自害行為が影響してんでしょ」
特級案件は滅多に来ない。まぁ、そもそも数も限られているのだから当たり前だが……
「もう諦めてんのになぁ？」
「それな」
やれやれと言った具合で肩を落とすAに俺はポケットに入れていたハッカ飴を差し出した。以前、寝ぼけ眼でミルク味の飴と勘違いして買ったヤツだ。
嫌がらせ？と顔を歪ませたAに包み紙をとって鼻先へ持っていく。
「臭いはわかんだろ？」
「確かに。今まで思いつかなかった」
そのまま口へ放り込んでやればカラコロと音がなり始めた。
気に入ったのか、少しだけ目尻が下がっている。
「あとこれ少し痛ぇ…ヒリヒリする」
「あー辛ハッカだからな。硝子が言ってたけど辛みって味覚じゃなくて痛覚らしいぞ」
「ふーん。でも、久しぶりに口の中楽しい」
帰ってきたら傑にも教えてやろう。
「硝子ーこれどこ？」
高専内の実験室でAの手伝いの元、モルモットを解剖していた。
今日は校内に二人しか居ないため担任の許可の元、こうして実験ができる。
「A、こっちだ。右から２番目のシャーレに入れてくれ」
「あれ、薬品変えた？」
「いや？なんでだ？」
Aが使っていた薬品のボトルの中身を嗅ぐ。私は匂いがきつくて直接嗅げないがAは耐性があるのか平気な様子だ。
「…これ、期限切れてない？いつもと匂い違う」
「は？そんなわけ…本当だ。おかしいな。昨日確認したのに」
よく気づいたな。
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ゆめ - 好きです！！もう泣きそうになりました泣 続き待ってます (3月31日 12時) (
レス) @page47 id: 11bb5a386d (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - 今まで見てきた夢小説の中で一番面白かったです!更新楽しみにしてます!! (2022年9月11日 0時) (レス) @page43 id: 0018f60a50 (このIDを非表示/違反報告)
黎明(プロフ) - すごい面白いです見てて泣きそう… (2022年4月7日 2時) (レス) @page41 id: fef02b0b38 (このIDを非表示/違反報告)
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