金城碧海 ページ13
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『碧海くん』
金城「……」
『ね〜 すかいくん！』
金城「……」
『すかい！』
金城「……」
『きんじょうすかい！』
金城「んー」
放課後、久しぶりに碧海くんのお家に来たのだけれど…
家に帰ってくるなり、ずっとテレビの前に座っている。
ついこの間も喧嘩したばっかりで。そのときは
もう俺ゲーム辞めるからなんて宣言していたのに、
碧海くんの手元にはゲームのリモコン。
『ね、碧海くんもうゲームしないんじゃなかったの？』
金城「んー…」
さっきから返事は適当、
碧海くんのお腹に腕を回して後ろからぎゅっと抱きついてみるけれど、ちっとも振り向いてくれない。
『…もういい、きらい。碧海くんなんてきらいだから。どっかいっちゃえ』
金城「…」
どうせ聞こえないならこのくらい言っても問題ないよね。
だって碧海くんが悪いんだもん。
『もういいもん別れてやる』
なんて、聞こえないのをいいことに思ってもいないことまで言っちゃって。
だけど、
聞こえていないはずなのに、リモコンを押す忙しそうな
碧海くんの指がぴたりと止まった。
金城「…なあ、それ本気で言ってるん？」
『…え、』
金城「…」
『聞こえてたの、』
金城「なあって」
こちらを向いて、細くて鋭い目を更に細くして睨みつけてくる。
『そ、そんなわけないじゃん…？、』
金城「ならいい」
とだけ言うとまたテレビに視線を戻した。
なによ、さっきまで振り向いてくれなかったくせに。
だけど怒ってたことに少し驚いた。
だって碧海くん、別れ話とかしても淡々としてそうだし
なにより、淡白な人だから。
『ね、碧海くん』
金城「ちょ、まって。今めっちゃええとこやねん」
なんて視線は相変わらずテレビのままで。
…もう怒った。ほんとに怒ったからわたし。
だけど怒ってるとはいえ、やっぱりかまってもらいたくて。
諦めて碧海くんの背中にくっつくだけにしようと、碧海くんの
肩に頭を乗せてゲームが終わるまでおとなしく待ってみる。
『……ねむ、』
碧海くんの大きな背中は、すごく温かくて安心する。
強烈な眠気がわたしを襲ってきて、気がつけば夢の中に
連れ去られて行った。
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KIM MIN(プロフ) - 作者様、お元気なのでしょうか？？更新通知がくるのですがいつもどのページを更新されたのかわかりません、、 (2022年5月18日 22時) (
レス) id: 1ef7e18aac (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 夕さん» 遅くなりましたが、リクエストありがとうございました☺︎ (2021年11月24日 12時) (レス) @page46 id: 86097db40b (このIDを非表示/違反報告)
夕 - いつも楽しく読ませてもらってます!リクエストなんですけど、彼女が推しをみて騒いで、それに嫉妬する奨君が見たいです! (2021年11月18日 1時) (レス) @page50 id: f6bd15d481 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - たらこさん» リクエストありがとうございます！もうしばらくお待ちください…(；＿；) (2021年11月4日 22時) (レス) id: 86097db40b (このIDを非表示/違反報告)
たらこ - いつも楽しく読んでいます！リクエストなのですが、奨くんか蓮くんがめちゃめちゃ甘やかしてくれるお話が読みたいです🙂 (2021年11月3日 5時) (レス) id: 62ab9649b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ | 作成日時：2021年10月7日 21時
