鶴房汐恩 ページ1
･
･
高校２年の冬。
どうしてこんなに寒いのに体育なんてやるのか、
ずっと不思議だった。
せめてもう少し暖かい体操服だったら良かったのに。
今すぐにでも雪が降りそうなほど寒いこの季節に外で
体育なんて信じられない。
そして、こんな寒いのに長袖を忘れたわたしも
信じられない。
隣のクラスの子に借りようと思ったけれど、運悪く
どちらも移動教室だったみたいで誰もいなくて。
今日はついていないみたい。
『うう、寒い…寒すぎる…』
カナ「ばかだね？なんで長袖忘れるの〜」
『だって〜、ちゃんと入れたはずだったの！』
みんなが袖をできる限り伸ばして、寒さをしのごうと
する中、わたしは体育座りをしてカナちゃんの隣に
引っ付いている。
『わたしたぶんこの授業が終わる頃には凍死してる。
汐恩くん、今までありがとう…』
カナ「何訳わかんないなこと言ってんの、死なないから大丈夫。大好きな��汐恩くん��とまだ居れるよ」
なんて話をしていると
先生が忘れ物をしたらしく、職員室へ慌ただしく走っていった。
辺りを見渡すと、あの仲良し４人組で何やら楽しそうに話している。
こんな時でも汐恩くんはかっこいいなあなんて思ってしまう。
無意識に上がっていた口角を慌てて戻す。
わたしが、あまりにも寒い寒いとうるさいものだから
クラスの女の子達がわたしを囲んで風に当たらないようにしてくれて。
まだ、授業開始１０分。
運動も苦手だし、先生も苦手。
だけど、運動をしている汐恩くんを見るのは大好き。
このまま見学して、ずっと汐恩くんをみていようか、
なんて思ったり。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 429人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
KIM MIN(プロフ) - 作者様、お元気なのでしょうか？？更新通知がくるのですがいつもどのページを更新されたのかわかりません、、 (2022年5月18日 22時) (
レス) id: 1ef7e18aac (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 夕さん» 遅くなりましたが、リクエストありがとうございました☺︎ (2021年11月24日 12時) (レス) @page46 id: 86097db40b (このIDを非表示/違反報告)
夕 - いつも楽しく読ませてもらってます!リクエストなんですけど、彼女が推しをみて騒いで、それに嫉妬する奨君が見たいです! (2021年11月18日 1時) (レス) @page50 id: f6bd15d481 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - たらこさん» リクエストありがとうございます！もうしばらくお待ちください…(；＿；) (2021年11月4日 22時) (レス) id: 86097db40b (このIDを非表示/違反報告)
たらこ - いつも楽しく読んでいます！リクエストなのですが、奨くんか蓮くんがめちゃめちゃ甘やかしてくれるお話が読みたいです🙂 (2021年11月3日 5時) (レス) id: 62ab9649b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ | 作成日時：2021年10月7日 21時
