偽りの愛。 (ページ3)

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大学を卒業した私は韓国有数の大企業、ミングループの本社へ入社した

配属先は秘書課

面接の時の私の強い希望で、それが実現したのだ

毎日必死で勉強し、先輩達から学び

入社4年目でようやく社長の第二秘書を任されるまでに成長した

確実に、彼との距離を縮めて行く

「今日から社長の第二秘書となりました、チェAと申します」

「ああ、よろしく」

初めて間近で見た彼は

とても冷たく、色を持たない目をしていた

普段からこうなのか…

とにかくそれが一番の印象

そして私に取って最大の転機となったのが、入社5年目の秋

社長の第二秘書になって1年が過ぎた頃だった

秘書室で一人残り残業していた時のこと

その日は私以外誰もいなく、黙々と作業をこなしていた

後一つ

この書類をコピーして終わり

そんな時だった

ガチャ

秘書室のドアが開き、その人物が顔を見せる。

「お前、まだ残ってたのか？」

「ユンギ社長…」

どうしてこんな時間に…

とっくに帰ったんじゃ…

そう思い頭に浮かんだ疑問を投げ掛ける

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