後輩。 (ページ2)

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私が高校３年生の頃

新入生の生徒会役員として入って来たのが彼だった

爽やかで、明るい

少しネコっ毛のダークブラウンの髪が特徴
　

真面目ってタイプではなかったけど、いつも輪の中心に彼はいた

笑顔を絶やさず、周りを明るくさせる

そんな彼に偏見を持つ訳ではないけど

私は正直、自分と正反対の彼が苦手だった

きっと、誰とでも気軽に話し掛けられるその性格が羨ましかったんだと思う

そんな彼と初めて会話をしたのは、彼が生徒会に入って１ヶ月が経った頃

生徒会室には私と彼しかいなくて

会話もないままただ無言で役割の仕事をこなしていた時のこと

その沈黙に堪え切れなくなったのか、彼の方から声を掛けてくれて

たわいない会話がそれからしばらく続いた

「じゃあベクヒョン君はそんなネコっ毛なのにネコが嫌いなの？」

「昔思いっ切り引っかかれたことがあるんですよ。それでトラウマって言うか…」

「ふふっ…男の子なのにネコが怖いなんて、変なの」

「………」

この時思った

私今、普通に喋れてる

そのことが妙に嬉しくて

この日を境に、日常生活の中でも彼と話す回数が増えた

冗談を言い合える仲、とまでは行かなかったけど

普通の先輩、後輩の関係がずっと続くんだと思ってた

そう

あの日までは…

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