弐ノ話 ページ3
Aside
その文が届いた次の日。
遺体はまだ届かない。
私は食べ物が喉を通らなかった。
気持ち悪いし、吐き気はする。
その文のせいだと思っていた。
だが、千寿郎君がどうしても心配だと言うので、杏寿郎さんに聞いていた″蝶屋敷″という所に行ってみる事にした。
実の所は杏寿郎さんの勇姿を聞きたかった。
私は彼の鍛錬は見たことはあるが、戦っているところは見たことがない。
否、彼だけではない。
妹である蜜璃の戦っている姿も見たことがないのだ。
私は鬼殺隊について知らなすぎる。
「千寿郎君。行ってくるね。」
「…………はい。」
千寿郎君の目は腫れている。
大泣きしたのだろう。
それに対して私は涙が出なかった。
その変わりに私の目の下には隈が目立つだろう。昨日は一睡もできなかった。
酷い顔だと自分でもわかる。
まるで包丁で抉られたかのようにぽっかりと心に穴が空いている。
悲しいよ。
泣きたいよ。
でも、涙が出てこないのだ。
私は千寿郎君を抱き締めた。
こんなに小さいのに、兄を失ったのだ。
「姉上………っ!」
涙を流す千寿郎君。
私も泣きたい。でも、出てこない。それに今涙を流してはいけないのだ。
私が泣いては、いけないのだ。
「それじゃあ、行ってきます。
…………
千寿郎君に笑いかけた。
私は重い足取りで蝶屋敷へと向かった。
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尊い尊い私の読者様様の作品です!
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ゆう - この作品がとても好きです!もう3回は読みましたwそれで一つ気になるところがあるのですが、弐拾ノ話 の彼女の隣には、先日亡くなった夫の煉獄杏寿郎の遺影が置いてある。の部分ですが、8週目のときに煉獄さんは亡くなっているので7、8ヶ月は過ぎてるのではないかと… (2020年12月12日 21時) (レス) id: f96bb2aabf (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 大丈夫ですよ! (2020年1月23日 12時) (レス) id: c12879cda4 (このIDを非表示/違反報告)
Blue(プロフ) - アリスさん» すみません……このお話のリクエストは締め切ってしまいました……。次のお話での番外編でもよろしいでしょうか……。本当に申し訳ありません。 (2020年1月18日 9時) (レス) id: c8863f1f91 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - リクエストで実弥と煉獄さんの生存verを全力で希望します!! (2020年1月18日 0時) (レス) id: c12879cda4 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し太郎 - Blueさん» はい!是非とも読ませていただきます!頑張ってください!応援してます! (2020年1月14日 3時) (レス) id: 2e6efde964 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Blue | 作成日時:2019年12月15日 16時