子供ができました。【不死川実弥】

番外編 《不死川実弥の子育て事情》 ページ24

実弥side



夕方、鬼殺隊の勤務時間であり、鬼の活動時間の少し前。



太陽がまるで人を追い出すように傾き始める頃。




俺は子供を連れてある人の屋敷へと向かっていた。



──────気がつけば、あいつがいなくなってから5年が経っていた



あいつの夢を叶えるため、

昼は子供の面倒

夜はひたすら鬼狩り。


疲れるかといったら疲れるのだが、苦痛ではない。


…………なのだが、お節介な柱達が自分が非番の時で俺が任務の時は子供を預かってくれると言ってくれた。



お人好し、お節介な奴らだが何かと感謝している。


子供が俺のいない時に寂しい思いをしなくていいからだ。


″この子に沢山の愛を″これがAの遺した言葉なのだ。

自分が父親から愛を貰えなかった分、子供にはいっぱい注いでやりたい。



「とうさん、今日はだれのおやしき？」


子供が俺と繋いでいる手をぶらぶらさせながら言った。



「今日は、宇髄のとこだァ。」



そう言うと、子供はわかりやすく顔を明るくさせた。



「てんげんのとこ！！

すまたちと一緒にいると楽しいの！」



嬉しそうに語った。



「そうかァ。それは良かったな。」



宇髄の嫁たちは面倒見がいいと聞いている。

子供の様子から見て、その話は本当なんだろう。





俺達はどんどん道を進んで行った。



──────日はまだ沈まない。


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