前世の夫とばったり再会しました【冨岡義勇】

第8話 許してくれ ページ10

Aside





私達は今すごく目立っている。



その理由も1年になったばっかりなのに私達イツメン4人は3年生のフロアにいるからだ。





お館様に謁見するために。





「すみません。この教室に産屋敷さんはいらっしゃいますでしょうか。」





私は近くにいた3年生に話しかけた。


くっ……！


どうか『様』をつけれないことをお許しくださいっ……！






「ん？ああ。いるぞ。


って、Aじゃないか。」





自分の名前を言われて見ていなかった顔を見ると話しかけたのは兄だった。



え、気づかなかった(((





「兄さんってこのクラスなんだっけ。」




「ああ。友達、もう出来たらしいな。


俺は水野泉(いずみ)。コイツの兄。


よろしくな。」






前世で兄は両親と共に鬼に襲われ亡くなってしまっていた。


なのでもう一度会えたのはとても嬉しい。





3人は軽く会釈をした。


だけなら良かった。






「……………冨岡義勇です。



妹さんとお付き合いをさせて頂いております。」





え？


え？






え？







「いや！今ここで言います?!それ！」




「………事実だろう？」




いやね、答えになってませんよ？



兄さん、許してくれるかな………。









「許さん!!!!!!!!」

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