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陸話 優秀 ページ7

ようやく気がすんだのか、三人は席についた。
「待ちくたびれたぜぇ……お前ら盛り上がりすぎだろォ」
風柱の不死川さんに呆れたようにため息をつかれてもどこ吹く風。
完璧に無視している。
驚いたのは不死川さんが舌打ちすらしなかったこと。
ええ……何でぇ……?

困惑しているとAさんがまたまた教えてくれる。
「柱の方々はお二人に甘いんだよ。最年少だし、可愛いし……」
「誰が、可愛いって?」
「Aー?俺は男だぞー?」
囁いたAさんの後ろからニューっと出てくる。
黒百合は変わらず無表情だけど、シロが迫力のある笑顔でかなり怖い……!
そんな二人に迫られてAさんはまた泣きそうになっている。
「へっ、あっ、いや、違うんです、違うんですぅ……」
「なにが?」
「えっとぉ、えっとぉ……」
いよいよAさんが泣きそうになったとき。
乱入者があらわれた。

「猪突猛進!猪突猛進!!猪突猛進!!!」
「馬鹿お前、どこいくんだよ!ってかはえええ!」
騒ぎながら走ってきた二人は俺のよく知る人物で。
片方は猪頭で、片方は金髪だ。
柱の方々は迷惑そうに眉をひそめる。
「ぜっ、善逸?!伊之助!何してるんだ!止まれ!」
「アッ、炭治郎!止まれないんだよおお!その猪止めてええ!」
「なんだぁ、勝負かぁ?!」
俺が伊之助を受け止めようとしたとき。

さっと黒い影が間に入ってきた。
見えたのは流れる黒い髪。
「おう、落ち着け猪くん。元気なのはいいけどな!」
その正体はシロだった。
シロは驚くべき事に片手で平然と笑いながら伊之助を止めている。
さすがに驚いたのか、それともただそういう気分だったのかは分からないが伊之助が動きを止める。

「アア?!なんだてめぇ!つええな、勝負だ!」
「いや、しねぇよ?それより、あっちで上手いもんあるから一緒に食おうぜ!」
「衣のついたアレよりか!?」
「んー、わかんねえけど。ま、とりあえず行こうぜ!」
俺でも骨のおれる伊之助を簡単にあしらってさらには茶会に誘うシロ。
伊之助は素直に(?)したがって後ろをついていく。
残った善逸はというと。

「……ん、貴方も、こっち。おいで」
「えっ、あ、う、うん?」
黒百合に袖を引かれて茶会につれていかれている。
顔がだらしなく緩んでいる。
確かに黒百合は顔が整ってるからな……

それにしてま二人とも一瞬でどう扱えばいいかを見抜いて場を丸くおさめたのか……?
「炭治郎くん?どうしたの?お茶会が始まるよ?」
「あ、はい!」
Aさんに言われて俺はあわてて中に入った。

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作者名:まっころん x他1人 | 作成日時:2019年8月31日 11時

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