お兄ちゃんのお友達 (ページ41)

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永瀬の彼女8 ページ41

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自分でもよく分からなかったけど1人になりたくて屋上へと足を進める

『はは、結局ひとりになっちゃった』

お母さん…

昼休み終了のチャイムがなったが、気にせず立ち入り禁止のロープをくぐってドアを開けた

『んー、きもちぃぃー』

雲一つない青空を眺めて伸びをする

なんかもうどうでもよくなってきた

『なんで嫌われちゃったんだろうな。まあいっか、なんでも。』

でも、やっぱり心にあいた大きな空白は消えそうにもなくて

出ないだろうなって思いながらもポケットからスマホを取り出した

～♪

聞きなれたマリンバの軽快な音が耳元に流れる

好きだなあ、この緊張感

電話をかける時って相手が誰でも緊張する

なんて思っていると右手に伝わる振動がとまり｢もしもし｣と言う男性にしては高い声が聞こえた

廉｢どしたん？今学校やろ？｣

(A)｢うん。｣

廉｢さぼり？｣

(A)｢うん。｣

廉｢何があったか知らんけどまあ頑張れ。｣

(A)｢えっ、あ、うん｣

廉｢ごめん、今仕事やねん。切るで。じゃあな｣

ﾌﾟﾂ…ﾌﾟｰﾌﾟｰﾌﾟｰﾌﾟｰ･･

あっさりと切られてしまった通話終了の画面をながめてどれくらいの時間がたったのだろう

『私はなんて言って欲しかったんやろ…』

正直自分でも分からないけど、

自分の強味だった大好きな人との絆がとてもか細いものに思えて不安になった

『お母さん』

また心の中で助けを求めた

私の味方なんてもう誰もいないのに…