本当に ページ20
「…あ、もしもし真田君?今どこ?」
真「もう青道の近くまで来てるよ」
「ほんと?…あ、いた」
学校の周りをキョロキョロしながら歩いていると、少し離れた所を歩いている真田君がいた。
真「…お、上手く出てこれた?」
「うん…まぁ…」
爽やかな笑顔を浮かべる真田君に対して、私は苦笑い。
うーん、相変わらずの爽やかさ。
「真田君、悪いんだけど買い出し付き合ってくれない?」
真「ん、全然いいよ」
突然のお願いにもかかわらず、真田君は快く引き受けてくれた。
…こういう所がモテるポイントなんだろうな…
御幸だったら絶対「ム・リ♡」みたいなことを満面の笑みで言うんだろうな…
真「そういや、初めて会った時も速水さん買い物してたよね…あ、持つよ」
「ありがとう…そういえばそうだね」
買い物が終わって店を出てきたところで、そんな話になった。
あの時は、まさかこうしてまた真田君と買い出しに来るなんて思ってなかった。
「…あ、そうだ、真田君私に何か用事あるんじゃ…」
ふと思い出して、そう問いかけた。
真「ああ…特に用事はないけど」
「え?」
真「ただ、会いたかったとか…それだけじゃダメかな」
「…いや…ダメじゃ…ないけど…」
なんだろう、このハートを鷲掴みにされるような感覚は。
何この人…発言がモテ男だよ…
真「そうそう、今度からAちゃんって呼んでもいいかな?」
「えっ?…うん、いいよ」
真「じゃあオレのことも俊平って呼んで」
「ええ!?」
それはさすがにハードルが…!
真「ハハッ、冗談冗談…真田でいいよ」
「あ…うん…」
…何か…真田君に凄い振り回されてる気が…
真「いやぁ…ほんとAちゃんって可愛いよね」
「…へ?」
い、いきなり何を…
思わず隣を見上げると、いつもの爽やかスマイルを浮かべた真田君と目が合った。
真「彼氏がいるってのは分かってるけどさ…やっぱり…」
彼は立ち止まって、私の両手を握った。
「え…ちょ……」
真「オレだけのモノにしちゃいたいんだよね」
「っ…!」
真田君に真っ直ぐ見つめられて、何も言えなくなってしまった。
そのうち止まってしまうんじゃないかと思うほど、鼓動が速まった。
あ…どうしよう…
これは本当に…
…好きになっちゃうかも…
少しずつ距離が縮まって、あと少しで重なる…という所で、その声は飛んできた。
?「はいそこストーーップ!!」
その声の主は…
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みゆき(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます! できるだけ早く更新できるように頑張ります^^; これからもお楽しみに! (2016年9月6日 20時) (レス) id: 9ea85c1160 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 凄い面白いです!夢主ちゃんどうなっちゃうのか気になります!更新頑張ってください! (2016年9月6日 19時) (レス) id: 948fa60ac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆき | 作成日時:2016年8月18日 22時