ダークホース ページ17
たった1打。
真中さんの心をへし折るのに、その1打は十分すぎた。
もちろん、市大打線が強力なことに変わりはない。
しかし、それまで抑えられていた薬師打線も一気に爆発し、着々と点差を縮めていった。
｢…いよいよ分かんなくなってきた…｣
御｢早く真中さんに立ち直ってもらわねーと、そろそろ危ういな｣
まだ市大がリードしてるとはいえ、このまま行けばそのうち逆転される。
そうなる前に真中さんには復活してもらいたいんだけど…
雷｢このクソ親父〜！！｣
三｢やめろ雷市！｣
秋｢試合中だぞ！｣
｢…｣
倉｢何だありゃ、監督と選手が掴み合ってるぞ｣
御｢よく見たら轟じゃねーか｣
その轟君の手には、何故かバナナが。
バナナ…食べてるのかな…
試合中にバナナとか食べたら余計お腹空きそうだけどな…
その間に薬師は1点を追加して、点差は2点になった。
そして7回裏。
ついに真中さんがマウンドに戻ってきた。
3番の三島君をきっちり抑え、1アウトランナーなしで迎えるのは、4番の轟君。
これまた楽しげに笑っている。
御｢ボールにキレが戻ってる。これでコースが安定すれば大丈夫だろ｣
｢そうだね｣
わずか2球で追い込み、3球目はストレートを選んだ。
…いける。
そう思った瞬間。
キン！
真｢ぐッ！｣
｢！！｣
御｢ッ！｣
轟君の痛烈な打球が真中さんに直撃した。
倒れた真中さんだったけど、そのままの体制で1塁に送球して轟君はアウトになった。
でも…
｢｢真中！｣｣
御｢…マズイな…｣
｢今、真中さんがマウンドを降りたら…｣
もしかすると……
私は…いや、きっとこの試合を見ている人のほとんどが、まさかの展開を思い浮かべ始めていた。
試合に勝ったのは薬師だった。
7回は0点に抑えたものの、市大は薬師打線を止めることができなかった。
さらに、8回から登板した真田君に完璧に抑えられ、9回にサヨナラタイムリーを打たれた。
この結果は、きっと誰も予想していなかっただろう。
挨拶をしてから、真田君がニッと笑ってこっちを指さした。
私はちょっとドキッとしたけど、隣にいる御幸への宣戦布告なのかとも思った。
おかげさまで横の人のオーラがすごいことになってるんですが…
降谷並みかそれ以上だよねこれ…
御｢ぜってー負けねぇ…｣
｢…が、頑張ってください…｣
試合のことなのか、それとも私の取り合いのことなのか…
私はまたもや勝手に始まった争いに巻き込まれたのだった。
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みゆき(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！ できるだけ早く更新できるように頑張ります^^; これからもお楽しみに！ (2016年9月6日 20時) (
レス) id: 9ea85c1160 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 凄い面白いです！夢主ちゃんどうなっちゃうのか気になります！更新頑張ってください！ (2016年9月6日 19時) (レス) id: 948fa60ac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゆき | 作成日時：2016年8月18日 22時
