桜花一族の子は転生しました

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………あれ？僕死んじゃったんだよね。目覚めてからの第一声がそれだった。
それと同時に、今のこの状況がわかってきた。僕はまた桜花一族に生まれて、不思議なことに雪と桜両方の痣が刻まれていた。そして驚きなのが僕が死んでから十年以上は経っていること。


「A、どうかしたの？」

『…ううん、なんか起きちゃっただけだよ』

「なら良かった。怖い夢を見たりしてない？」

『うん、お母さんと一緒だもん』


今は夜。今世での母親である冷夏。僕はまだ4歳だから親と一緒に眠っている。父親は奏といって、桜花一族の族長。仕事で家に帰らないことが多いけどすごく優しい人。
ただし親バカというらしく、僕にすごく甘い二人。
なんで今記憶を思い出したのかよくわかっていないけど、眠れば整理できると思い何も考えることなく眠る。

次の日、起きたけどやっぱり夢じゃないとわかった。


『ちゃんと整理しないと』


そう考えると行動ははやくて、勉強するとお母さんに言って部屋でまとめることにした。
大雑把にまとめたものとすると、
・前世で死んだら転生した
・転生後も桜花一族
・転生したのは前世から十年以上あと
もっと細かくまとめようと思ったけど、そうしたところでこんがらがるだけだからとやめておいた。

次に確かめようと思ったのは痣について。お父さんは今いないからお母さんにだけど。


『お母さん、僕の痣って生まれた時からだったの？』

「そうよ。今までで一度もなかったから皆驚いたの」

『そっか。じゃあさ、僕大人になったらすごい忍になれるかな？』

「勿論。けれど、一族の皆以外には痣のことを言っては駄目よ」

『はーい』


ダメそうかな。痣のことを聞いた時一瞬だけ驚いた顔をしていた。
多分今は話せないってことなんだと思う。

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