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伝えた瞬間、視界が暗くなった。
「んっ______」
赤井さんの顔が目の前にある。
驚きで涙が引っ込んだ。
あ、そっか。キスしてるんだ。
10秒くらいのキスだったがとても長く感じた。幸せな時間だった。
「赤井さん…こんな私でも、一緒に生きてくれますか」
涙が止まらなくて今とても情けない顔をしていると思う。
その顔に笑ったのか、はたまた嬉しいのか、赤井さんは目を細めて微笑んでこう言った。
「もちろんだ。」
そういうとまた短いキスをして抱きしめあった。
_______…
「イチャイチャしてるところ悪いけど、薬できたわよ」
「あはは…」
「あ、哀ちゃんとコナンくん!?」
「坊やたちか。イチャイチャしてるようにみえたか?」
「えぇ、とってもロマンチックだったわ。
お姉ちゃんのこと、忘れてしまったようね」
「おい、灰原!」
お姉ちゃん?
哀ちゃんに姉がいるんだ。
赤井さんは哀ちゃんの言葉を聞いて少し黙ってしまった。
赤井さんと哀ちゃんの姉に何かあったのだろうか。
「その話はまた後でしよう。
解毒剤できたんだろう?早く投与してあげてくれ」
「もちろんよ。ちゃんと聞かなくちゃ私が納得しない。
Aさんと話があるから赤井さんは部屋から出てくれる?」
「あぁ」
赤井さんはそういうと出て行った。
「Aさん、これは囚われの薬の解毒剤。効果を消すことと記憶の安定、その他頭痛にも効くわ。
でも飲む前にもう一つ。囚われの薬について説明するわね」
私は解毒剤を受け取り、哀ちゃんの顔を見る。
「囚われの薬を使った研究チームの資料を手にすることができたの。そこにはこう書いてあったわ。
"本来の効果は約2週間、一番最近会った人が恋しくなり、その人に囚われ続ける。
だがこの期間は前後する。
薬を飲んだ者に元から愛してる人、または強く想い続けてる人への愛が深いほどその効果は短くなっていく"」
あ、私、飲んで寝て朝になったらタバコの匂いで沖矢さんのこと思い出してた。
「私、はじめに効果切れたの一日目だよ?」
「……は?」
コナンくんも哀ちゃんも目を見張って信じられないという顔をした。
あの、本当なんですが。
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しのはら(プロフ) - 明里香さん» また後日直します。わざわざありがとうございました。 (2019年6月15日 20時) (レス) id: 7f2dfd99c3 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 137話にも誤字がありました。「息の根を引き取った」ではなく、「息を引き取った」です。 (2019年6月15日 18時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 136話に誤字がありました。「本人に入ってない」ではなく、「本人には言ってない」です。 (2019年6月15日 18時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
しのはら(プロフ) - ゆーきさん» なぜに笑すきだと言ってもらえるととても嬉しいです!ありがとうございます(^-^) (2019年6月3日 23時) (レス) id: 7f2dfd99c3 (このIDを非表示/違反報告)
しのはら(プロフ) - 明里香さん» 明里香さんたくさんのご指摘ありがとうございます。降谷姉の会えない日々、×されない日々はすぐに直してきますが、囚われの方は更新と一緒に直します。多く間違えててすみません汗 (2019年6月3日 19時) (レス) id: 7f2dfd99c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しのはら | 作成日時:2019年5月25日 7時