降谷姉の弟に会えない日々【降谷零】

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怪しく上がった口角はすぐ元に戻り、「お気をつけて」とだけ言うと沖矢さんは帰った。



さて、いつものやつやるか。

未だに整理されていない段ボール箱の中からとある器械を出す。

盗聴器を見つけるための機器だ。
これは10年前ぐらいからの愛用なので、正式名称は忘れた。だが私のストーカーから追われる人生においては必須アイテムだ。



「…………っし」



家の中をくまなく歩いても反応はない。今のところは大丈夫だ。



「…………ごはん」





そういえば、食べてなかった。




_____________




「いだっ…」



折角だからこの辺りを散策しよう！！と思って家から一歩でたところ。




謎の黒い物体にぶつかった。
いや、飛んできたのだ。



「ごめんなさい！お姉さん！！
大丈夫？」



「いてて…大丈夫だよ…。
でも今のは…？」



「ドローンだよ！博士の試作品だったんだけどいきなり壊れちゃって…」



え、ドローン？

あの空に浮かぶドローン？



………私あれにぶつかったの？
横目に見ると大きめのドローンが倒れていた。
よく、流血しなかったな、自分。



改めて見ると大きかった…。

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