prologue ページ1
私は森の中にある大きなお屋敷の門の前で今現在、絶望を感じています。
なぜかって？？
前世の記憶が戻ったからだよ！！
「えっ…えぇ？」
さぁ、仕事だ。と進もうとしていた足を引っ込める。自分を殴りたい。死にたいのかと。
まずそもそも今世の私とは。
黒川家の一人娘であり、今日16の誕生日を迎える者である。
だがこの黒川家、だいぶ異端だった。もうあんなの家族じゃないってぐらい厳しい。まさに教官と怯える子羊のような関係なのだ。
8歳の時、食事マナーを間違えれば母親にビンタをくらって廃屋に一日閉じ込められた。
10歳の時、掃除が甘いと言われ、家族全員から泥水を全身にかけられた。
12の時、……年齢を上がれば上がるほどお仕置きは肉体的苦痛を伴うものに変わっていった。あんまりこの先は言いたくない。
だから16歳の朝の私。黒川家は16を迎えた日にある家に仕える決まりがある。
めっちゃベッドでダイブしてた。
「やっと！やっと抜けられる！！」
この家から解放される！！
と。
そっかー…私前世と同じ今16歳なのか。頑張ったな、今世の私よ。
だがな、今世の私。結局解放されてないよ？
だって黒川家は代々烏丸家に仕える一家なんだよ？？
そう、烏丸連耶。
「ははは…笑えない」
ボスって。ボスって！！
「ハードモードすぎん？？？」
無理無理無理！絶対ここ黒ずくめの組織のお屋敷じゃん！！ていうかお屋敷あったの！？知らなかったんだけど！特殊設定？要らないよそんなもの！！
「名探偵コナン」の世界とか、死亡フラグ立ちまくりでしょ…！
絶望してたのにプラスあの死神のいる世界に来てしまったということ。しかも敵側。
その事実が私を苦しめるのには十分であった。
「逃げなければ」
謎の使命感にかられる。
黒川家は仕事第一、情は捨てろよ ほととぎす 一家だ。この仕事をほっぽかして逃げたとなれば、見つかった時、99%で捕らえられる。
が、見つからなければいい。私は平穏に暮らしたいんだ！！
「はっ…はぁっ！」
無我夢中で重い荷物を片手に走った。
だから、前が見えてなかったのだ。
「痛っ…ご、ごめんなさ__________」
よくよく考えたら、こんな森の中に人がいるわけない。
いるとしたらあの屋敷の住人だ。
「…お前、誰だ。
こんな所で何をしている」
あ、死んだな。
転生者、開始1分で人生の終わりを悟ったのだった。
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しのはら(プロフ) - ルリさん» 返信遅くなってごめんなさい！ありがとうございます！！こちらもぼちぼち更新していきたいと思ってるので是非楽しみにお待ちください！ (2019年6月23日 7時) (
レス) id: 7f2dfd99c3 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 降谷さんの姉のお話も読んでます！！！この小説も面白そうですっっ！！応援してます！ (2019年6月16日 23時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しのはら | 作成日時：2019年6月16日 19時
