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いなくなれ

言いたくなかったのに

平手打ちした手をグーに握りしめながら柿原さんを見た


近くにいた若い看護師が柿原さんのところに近寄りほほに触れていた


「…では」


その場にいても私の居場所はない

だから、1人その場を後にした






「大丈夫ですか?!」

「…ん?大丈夫」

1人の看護師が俺のところに来た


ほほに触れていたいるが分かっているのは口の中を切ったこと


血の味がする


……いなくなれ





若い看護師の腕に触れて大丈夫だと言うとその人は顔を赤らめながらニコッとしていた


…あいつもこんな表情していたか?


好きなのは自分でも分かってる


でも


「…」


元という字がなければ良かったのに


俺だってここからは離れたくない


けどあの責任をおわないといけなくなったのだ


「……頼むから。あいつだけは」

ふと、そう口に出ていた

するとこの場で1番上の看護師が俺の頬に冷えピタを貼ってきた


「っ冷た」

「柿原先生らしくないですよ?」

「…え?」

「先生はあの山城先生を笑顔にさせて
助けてくれる力があるじゃないですか。
1度たりとも泣かせたことないじゃないですか。


プライベートのことには触れませんが


追わなくてよろしいのですか?」


思い返せば


あいつはいつも子供の前では笑顔で


俺の前では笑顔になることが少ないが本心は語れていた

分かっていたからこそ


ホテルだってあの時



あいつの優しさだって分かってた


俺がしっかりしなくてはならないのに


「……ちょっと休みます」


「はい。大丈夫ですよ」


看護師にそういい車の鍵を持ってその場を後にした


廊下を走る


なんで止めなかった


なんですぐに言わなかった


あんな


「っ、悲しい顔させたくない」


あんなの望んでなかった


診察室に行きドアを開ける


すると



「…柿原…さん」

目に氷が入った袋を当てているAがいた

泣いてたから


こんなことしてるんだ


黙って入って驚いている彼女を抱きしめた

「っ、離して」

「いやだ」


我儘だとわかってる


だけど

「ちょっとだけでいい
俺の車に来て」


焦ってるんだ


「そこで話すから…全てを」


そう言うとAは黙って俺の肩に額を当てた


「……やっぱり嫌いです。貴方のこと」


「残念



俺は好きだよ。Aのこと」

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雪兎-ユキト-(プロフ) - お医者さんの柿原さん、めちゃめちゃカッコいいです…!!続きが気になります、作者様のペースで頑張ってください。気長に更新、待っています^^ (2019年1月16日 17時) (レス) id: 0a3ed445fb (このIDを非表示/違反報告)
ここりん - ここまで読んで、とてもキュンキュンしてます!このあとの展開が気になってます!更新、頑張ってください! (2017年11月10日 0時) (レス) id: 87587df81e (このIDを非表示/違反報告)
奈菜 - 柿原さんがお医者さんとかキュンキュンします(*´-`)更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2017年8月25日 16時) (レス) id: 30cc01e078 (このIDを非表示/違反報告)
アイルカ(プロフ) - コメント失礼します!私もめっちゃかっきー好きです!イケメンですよね!ドイツ語喋れるとかかっこいいし.....w更新がんばってください(о´∀`о) (2017年8月6日 21時) (レス) id: 3ba69125ba (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年7月18日 14時

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