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かっこいい


ショッピングモールで歩き疲れ
カフェに立ち寄ったけど
ほんと彼はイケメンだと思う。


まず、こんな人が私と歩いていいのか?まで思ってくる。

珈琲が目の前に置かれた彼はスマホを少し見ると私の方に目線を移した。


「そんなまじまじと見ても俺なんも出ないけど?」

「いや、こうよく見るとイケメンだよなぁと」

「ほんと稀に要らない一言つけて褒めるよね」


ハッと鼻で笑った彼は腕組みをして私の方を見る。


…ひどっ


「んで?あんたが食べているケーキ美味しい?」

「凄く美味しいです」

「ん、それが聞けて俺は満足」


なんか凄い妹感覚で見られてるよね。

カッコつけてさと思いながらケーキと共に届けられた紅茶を飲もうとすると彼はこっちを見ながら呟いた。


「あんたは稀に可愛いこと言うよね」

褒める事があるのか

驚いてフォークを置くと彼は小さく呟く

「フワって笑う笑顔僕好きだよ」


目線を逸らして言って珈琲を飲むが
緊張したのか「僕」と言ってるし
聞いている私の方も恥ずかしくなった。

「…黙ってて」

「黙ってろはないだろ」

「珈琲が冷めてしまいますよ」

「素直じゃないことで」


珈琲を飲む彼は窓の外を眺めながら会話をやめてしまった。


…喋らないでって言ったのは私だから私が悪いけど
黙ると少し申し訳ない気持ちになる。


紅茶を口につけ1口飲みながら私も窓の外を見ると見慣れた車が1台通った。

あの車…


「おい」

「、はい」

「何見てんの?」

「い、いいえ。何も」


気のせいか

今の車ニエベの社長の娘さんが乗っていた車に似ていた。
お付きの人が運転していたから彼女は運転していないが

まさかね。
私も辞めたし
もうどうってことないんだけど


『申し訳ございません』
『君のせいで娘は』

……嫌な事を思い出したな

いつも頭の中に思い浮かぶのは広い外の景色が綺麗に見える部屋で私が頭を下げていて目の前に偉そうに腕組みをしている人がいて

私が謝ってる姿


…どうして今思い出すのか




「A」

「っ、はい」


顔を上げた瞬間彼がフォークを手に取りケーキの端を少しだけ掬い食べた。


……あれ?フォークどこいったの


「甘っ」

「っ!食べた!」

「食べたじゃねぇよ。」

「しかも美味しいとこ!」

「あんたが考え事してんのが悪いんだよ。ばーか」

「…フォーク返してください」

「ん」


潔く返してくれるのは有難い。


…少し彼に感謝しないとな。
嫌な気持ちが無くなったから

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Haruru - 涙の跡にキスをおもしろいです!更新待ってます☆ (2月28日 13時) (レス) id: 5934ce0412 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2023年11月6日 0時

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