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私は、何も言い返せなくて黙って玄関の方へと歩きだした。
手にはあげますと言われ係の人から受けとった小さな花束と引き出物が入った紙袋
分かってる
自分が凄く嬉しかったって
なのに
あの人のあの表情を見たらどうしよって
歩いていると後ろから走ってくる音がした。
「おい、待て」
「怒ってるのに何で来るんですか」
「来て悪いのかよ」
「、何とも思ってないくせに」
そう声を出すと突然左手を掴まれて距離が近くなった。
「何とも思ってなかったらこんなことしないから」
立ち止まり彼の方を見る。
手を離してくれそうにない為引っ張ったりしてもビクともしない。
「…、離して」
「嫌だ」
「……っ、私、」
「俺ならあんたにそんな辛い思いさせない」
「…ダメで」
「俺ならあんたを泣かせたりはしない」
彼の声は彼の目は
私の心の内を分かってるかのようで
怖くて
不安で
耳を塞いで目を瞑ろうとしたら両手に触れてきた。
目をギュッと閉じて下を向こうとしたら頬に何かが触れた。
「、…？」
その後何も音もしないので目を開けてみると彼が私の方を見ていた。
「やっとこっち見た」
「……私、酷い人だから」
「誰が言った？」
「…だって、普通の人なのにあの人の事好きになったから」
「だから、誰が言ったんだよ」
「……渡辺さんも不幸になって」
「俺は不幸になんない。
宇原さんが居れば」
あまりにも自信がある言い方で恐る恐る彼の方を見ると彼は床に落ちた花束を拾った。
キレイなお花だったのに少しだけ花弁が落ちてしまった。
申し訳ないことをしたな。
「あんた、今から帰んの？」
「…もう、終わったので」
そう。と言うと渡辺さんはバッグの中から財布を取りだしお金を渡してきた。
え、なんで？
「約2時間半
披露宴が終わったら来るからその後あんたの時間頂戴？」
「…ぇ」
「…迎えに行く。
走ってでも来るから
どこかで待ってて」
花束を差し出してきたのでそれを受け取ると彼は私の頬に一瞬だけ触れ走って披露宴会場へと向かっていった。
同じ後ろ姿な筈だ。
彼が走っていく姿を見て少しだけ深澤さんの時とは違う感覚になった。
2時間半
来ないでとも思う気持ちと
早く逢いたいという気持ちが混ざり合い私は花束を持ったまま壁にコツンっともたれてしまった。
……どうすればいいのかな
こういうのってどういう行動が良いのかな。
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ハル春(プロフ) - よちよちさん» 返信遅くなってしまいすみません！コメントありがとうございます。らしく書いてあるかいまだに考える時はありますがそう言って下さりとても嬉しいです。ありがとうございます。 (12月10日 19時) (
レス) id: ba10b9968b (このIDを非表示/違反報告)
よちよち(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きがいつも気になります😆ここにでてくる翔太いいですね (10月10日 4時) (レス) @page47 id: 4e991b48a4 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - よちよちさん» コメントありがとうございます！返信が遅くなりすみません。イメージに近いものがあると聞いて凄く嬉しく思います。これからも更新頑張っていきますね！ありがとうございます。 (8月31日 10時) (レス) id: ba10b9968b (このIDを非表示/違反報告)
よちよち(プロフ) - 初めてコメントします。この作品面白いです。翔太くんのイメージに近い物があり、読んでて面白いです。続き楽しみにしています。 (7月2日 7時) (レス) @page32 id: 746b6e9ff1 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - 傘さん» コメントありがとうございます！初めての渡辺さんでまだ不安でいっぱいですがかっこよく書けるように頑張ります。これからも、少しずつになると思いますが更新していきますね。 (2023年3月28日 23時) (レス) id: ba10b9968b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2023年3月27日 23時
