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頬を冷やしに行くと嘘をついて私は会議室の方へ向かった。


走って向かっていると会議室近くの休憩スペースから課長が出てくるのが見えた。


「、課長」


「?おぉ、Aちゃん」


「あの、お聞きしたいことがあります。
何故阿部さんが異動なのでしょうか。
あの方は経理課になくてはならない方です」

頭を下げて聞くと課長は缶コーヒーの蓋を開けながら答えた。


「それは彼が私のいうことを聞いてくれなかったからさ」

「言うこと?」

顔を上げて課長の方を見ると課長は頷き私の右肩に手を置いた。


「君を私の補佐にお願いしたんだが
彼が拒否してね。

課長補佐だぞ?いい役職なのになぁと思ったのにね」



…彼が否定をする事は何か危ない事だからだろうと頭に浮かんだ。

まず、なぜ課長が私を補佐にしたいのかも分からない。

まだまだ仕事も全てできる訳では無いのに


怖いと思ったが私はどこか決心していた。


「…私が課長の補佐をすれば

あの人は経理課にいれますか?」

課長の目を見て話すと課長はニコッと笑い頷いた。


「勿論だとも。
Aちゃんが私のそばに居るなら彼を戻してやろう」


本当は嫌だと言いたい。

私の肩に置かれている手が肩をするりと撫でる。


阿部さん


私は貴方が幸せでないと嫌なんです。









誰もいない会議室でさっき貰った紙を見る。

異動の紙を貰うとかいつぶりだろうか。


総務という事はふっかと同じか


あ、向井もいるから楽しいな


人にNoと答えることはあまりしたくなかったが
こればかりは仕方ないか


経理課の荷物部下に配って渡すか

佐野とかならどうにか今の案件やっていけそうだし

色んな人のことを思い浮かべるがどうしても彼女のところで止まる。

…どう伝えようか


まず、彼女を1人にするのは心配だな

でも彼女を巻き込むのもなと思い窓の外を眺めながらボーとしていると会議室の扉が開いて課長が入ってきた。


「やぁ、さっきぶりだ」

「…何か?」

「君の異動が白紙になった事を伝えに来たのさ」


…は?


「何言ってるんですか?」

「何ってそのままの意味だよ。
私の思い通りになったから白紙に戻しただけだ。

君が居ないとまぁ大変な仕事もあるしね。」


私の思い通りになった。


思い通り


「まさか彼女を」


そう言うと課長はニヤッと笑い部屋から出ていこうとした。


待て

席から立ち走って課長のスーツを掴む


「渡さないと言ったはずですが?!」

「彼女が決めた事だ」


…は?

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0812melogappa(プロフ) - 続きが気になります(*ノωノ) (8月23日 14時) (レス) @page32 id: 10543042ed (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - 777さん» コメントありがとうございます!とても光栄です。番外編は今の所考えていませんでしたが考えてみようかなと思います。更新速度が遅いので待たせてしまうことが多いと思いますがこれからも、頑張っていきますね。ありがとうございます! (6月25日 23時) (レス) id: ba10b9968b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - hirarin1106さん» コメントありがとうございます!そう言ってくださりとても嬉しいです。かっこよく書けているかを毎回不安になりながら何度も確認していますがとても安心しました。更新速度が遅いですがこれからも頑張っていきますね! (6月25日 23時) (レス) @page32 id: ba10b9968b (このIDを非表示/違反報告)
777 - このお話し最高です。好きすぎます。番外編としてで構わないので、この二人の裏のお話も読んでみたいです!意外に嫉妬深くて独占欲が強かったり、ドSに攻めてる阿部くんキュンとします。 (6月21日 2時) (レス) id: 07ae00cca1 (このIDを非表示/違反報告)
hirarin1106(プロフ) - このお話大好きです。阿部さんがかっこよすぎて胸がギュンってなります🥺これからも更新楽しみにしています。 (6月11日 23時) (レス) id: d2c13454fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2022年4月6日 2時

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