君の唇にキスさせて 4【紫】

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扉の前に来た。
鍵を手に取る時には頬に涙が伝っていた。


…ベッドに布団敷く事を先にしよう。
そして、よく着る服と皿を先に出して。


ガチャっと開いた時後ろからグッと抱き寄せられる感じがした。

……この香りもこの温かさも知っている。
手のほんのり冷たさも




「ドア…開けるよ？」

「…、っ」


彼の手に触れて頷くと彼はドアを開けて部屋の中へ入った。

入った途端深澤さんは両手で私の顔を包み込むかのように触れると唇にキスをした。

涙も流していたし触れるだけのキスなのかと思ったが呑み込むかのような口付けだった。


靴を脱ごうとしていたら深澤さんは私を抱き上げて靴を脱がすと段ボールに私の背を預けさせるようにして床に座らせた。

それでも何も言わずキスを続けてくるので彼の肩に触れてみると深澤さんは私の手に触れて床にゆっくりと倒させた。

…え？


起きようとしたら服の中にスルッとほんのり冷たい手が入ってきたので驚いて逃げようとしたら
彼は、私のお腹に触れながら口を開いた。


「明日まで…いちゃダメ？」

「…なん、で？」

「……将来の…奥さんになる人を

心配しちゃ、駄目？」


将来の…え？


その途端お腹に触れる手がスっと撫でたのでビクッと体がなり深澤さんの手を掴んだ。


「まっ…て」

「…指輪もまだなんも用意してないけどどう？」

どうってなんで何も言わないの？
私から言わせたいのかな？

「深澤さん」

「ちゃんとプロポーズはする。
だから」



「私、将来は深澤さんの奥さんになりたいです」



私の声を聞いた彼はピタッと止まり私の方を見てきた。

「…好きです。愛してます。ずっと、そばに居たいです」

「、っぁ、そんな言わなくても」

「だって、貴方は言わせたいって言ってたじゃないですか」


「それはさ」と呟く深澤さん

耳まで真っ赤になって恥ずかしそうに顔を隠している。

腹部に触れている彼の手に触れてみるとまだ冷たい。
その手を温めようと触っていたら彼は私の耳元に倒れ込みあることを呟いた。


「…え」


「…しようか」


彼と目が合うと体を起こして私のお腹や胸の近くにキスを落としていた。


ちょっと待って下さい。


まだ、3時だし明るいし

「ふ、布団」

「あの中に確か毛布とか入ってたよね」


そう言うと上に来ていたパーカーを脱いで私の頭の下に敷いた。

「、毛布持ってくるから

それまで触れさせて」


「っ、いや、恥ずかしい」


「…恥ずかしくないよ

…綺麗だから」

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