君の唇にキスさせて 3 【紫】

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営業課の研修は話し合いもだが営業の仕方みたいなのもあった。

私はその間後ろで見たりもしていたが運営のお手伝いをしていた。

司会やパワポとか…

司会の度にマイクを握るが手が震える時がある。


いや、一斉にこっちを見るから恥ずかしいよ


「以上で終わります。皆様お疲れ様でした」


夕方やっと終わり部屋の片付けをしていく。


ガタガタ片付けていると他の人も手伝ったりしてくれた。


「ありがとうございます」

「いえいえー、お疲れ様でした」


営業課の男性と話すことって少ないから新鮮だな。



これを片付けたら明日は社員旅行のをしようと。




「あれ、深澤先輩！」

「お疲れさーん」

「深澤！久しぶりだな」

「お久しぶりです。先輩も元気そうですね」


…あの人なんで来たんだ？


机を動かす手を止めて彼を見ていると彼は営業課の先輩と話し終えると私の所に来た。


「お疲れ」

「お疲れ様です。

何かありましたか？」

「ん？もう5時回ってるし片付けには人手が多くても良いよなぁとね」


そう言うと彼は私が引きずっていた机をガラガラと引っ張っていた。


「ありがとうございます！」

「いえいえ。」


深澤さんは黙々と作業していく。

その姿を見た佐久間先輩が少し笑っていた。


「おい、そこの化け物ー」


「佐久間ー、今は仕事中だぞー」


「もう、少しぐらいいいじゃーん」


「話すより手を動かせ」


「厳しいなぁ。でも後輩を手助けするふっかの姿は超かっこいいよー」


「おう。俺はかっこいいからな」


「うわっ、やっぱ無理」


「なんだよ！お前が言ったんだろう！」



わーわー2人の声が部屋に響く


…楽しそうだな


朝少しだけテンションが下がってた佐久間先輩が凄く笑っていて楽しそう。


2人を眺めていると近くに居た営業課の女性が話しかけてきた。


「あの二人同期で昔は営業課だったからねぇ」

「？深澤さんもですか」

「うん。3年？ぐらいはね。
でも、色んなことあって総務に行ったかな」

「…あのお二人さん仲が良いので。そうなんですね」

「リアコの深澤と憎めない佐久間だからね」

「憎めない佐久間？」

「そう。ほら、なんかほっとけないというかさ。」

そういうことか。


それに対し「そうですね」と言うとその人は私の方を見てクスクスと笑っていた。


「貴方は真面目な任せて安心！って感じね」

「！？あ、ありがと、うございます」

「また営業課で何かあったらよろしくね」

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