79 ページ30
意味が分からず向井先輩に聞くと
「松端さんなぁ、Aの仕事代わりにするって言い出してん。
私が確認しなかったのが悪いからってことでAの仕事は私がするって」
「！？じゃあ、私の仕事は？」
「新人の子達への資料作りとか大学関係は松端さんがするらしいから体調が戻るまでは新人研修の見回りとか言ってた…かも」
仕事が減る事は普通は喜べる事なのに
何故か無性に腹が立った。
私が必死に頑張って作ってきたものが全て取られたような感じになった。
…私の仕事なのに
凄く大変だけど大好きな仕事なのに
自分の席に座りため息をついて顔を隠して考える。
…松端さんはこれは意図的にしてるのかな？
それとも偶然？？
「ふっか先輩、この資料確認良いですか？」
「ん？うん。いいよー」
そして気にならないはずなのに声が耳に入る。
そうだよね。
大学関係とかになると深澤さんと話さないといけないし
…考えている時間がダメだ。他の課を見てこよう。
ガタッと席を立ち総務を出ようとしたらドアの目の前で目黒君が立っていた。
「…目黒君。通れないよ？」
「伏本さん」
「？何？」
身長の高い彼は私の口の端に人差し指を当ててグイッと上に上げた。
「笑顔っすよ」
へ？
驚いて目をぱちぱちとしたら目黒君は、ははっと笑っていた。
「…ふふっ、そうだね。目黒君」
「体調大丈夫ですか？」
「この通り元気なんですよー」
「それは良かったですね。
でも、無理はダメですよ」
「はい。気をつけるね。」
目黒君と話してて思うことがある。
どうして、彼は私が悲しい時とかによく会うのかな
「…目黒君」
「はい」
「あまり女の人に触れない方がいいよ？
目黒君、イケメン君だし素直で優しいから勘違いして好きになっちゃうかもよ？」
持っていたファイルをグッと抱きしめて傷つけない言葉を選んで話す。
悪い女の人とか来たら危ないし
「大丈夫ですよ。
俺、真っ直ぐなんで」
？？真っ直ぐ？
どういうこと？
そう聞く前に目黒君は私の背中を押して「行ってらっしゃい」と言って総務から出した。
伏本さんを総務から出すとふと深澤さんと目が合った。
…あ、これは
「なんです？」
「…いいや。なんも。
それより、ちゃんと仕事しなよー」
あの人には俺の言った言葉が分かってるな。
真っ直ぐなのは好きな子にはってこと。
俺なら泣かせないのに…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4242人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハル春(プロフ) - アルカリさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです。話が長くなり移行するかもしれませんがよろしくお願いします！完結後の続編はまだ考えていませんでしたが小話みたいにするかも…です！笑。これからも更新頑張っていきますね (2020年7月6日 10時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
アルカリ(プロフ) - こんにちは！この作品が更新される度にキュンキュンして、毎日読み返すぐらい大好きな作品です！これからも更新楽しみにしてます！もし、完結しても続編を希望します！笑 (2020年7月5日 10時) (レス) id: 669107a882 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！好きと言ってくださりありがとうございます。まだまだ続くと思いますがこれからもよろしくお願い致します。更新頑張っていきますね！ (2020年7月2日 1時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - この作品、本当に本当に大好きです！更新楽しみに待っています！ (2020年6月28日 23時) (レス) id: 1af05a18e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - 09ゆう26さん» コメントありがとうございます。ハマって下さりとても嬉しいです。更新頻度は遅く大量更新が多いですが更新頑張っていきますね！ (2020年6月28日 19時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハル春
| 作成日時：2020年6月3日 0時
