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雨に紛れ下を向いて顔を隠して泣いている。
苦しい、もう嫌だ
もう
忘れたい
彼と出会ってろくなことしか起きてない。
彼の優しさや声、触れる手
それにキスだってそう
何もかもが彼の全てが私を壊していく。
とめどなく溢れてくる涙を雨で隠していると後ろから誰かが私を抱きしめてきた。
この腕私は知っている。
「帰ろう。風邪ひくよ」
「、なん、で」
「え？
ほっとけないから」
答えになってないよ
私は顔を隠して首を横に振り彼から離れようとしたが離してくれそうにない。
「ぁ、傘…は」
「与田木さんが傘がないって言うから…渡してきた」
「じゃあ、なんで彼女じゃないんですか？
好きなら与田木さんのそばに居てくださいよ。なんで、なんで私の所にいるんですか？
傘渡しているのにあの子じゃないのは矛盾してますよ。」
「…Aに触れたいからそばに居たいからどんなものがあっても俺はAを守りたい」
やめて
お願い
名前で呼ばないで、私に優しくしないで
私は必死に彼の腕の中から離れようと動いた。
すると突然体の向きを変えられ向かい合う形になった。
「っ！？離して！」
「A、好きだよ」
「嫌だ！違う。
私は嫌いです。
嫌い」
嫌いという度に涙が溢れてくる。
私は深澤さんの胸を叩いた。
「…っ、きらい」
「俺は好きだよ？…誰かの為なら自分を犠牲にするし
真っ直ぐでさ」
「やめて、嫌だ
ぁ、帰る」
「…好きだよ」
抱き締められて彼の温もりを感じる。
背中に触れようとしたがもう我慢の限界だった。
「…ごめ、ごめんなさい。
傷つけてごめん、なさい。
ごめんなさい
嫌いって言って、ごめんなさい」
ごめんと繰り返していると深澤さんは雨の中その言葉を飲み込むかのように私の唇にキスをした。
頬を包み込み触れる手は優しく涙はもっと流れてきた。
口が離れると目が合った。
真剣な男性の目が私を捕える。
目が合うとそれが合図かのように彼はまた私の唇に触れていく。
雨音に紛れか細い声が漏れるともっと聞きたそうに私の首筋や頬を撫でてくる。
謎の多い人だけど行動は真っ直ぐだ。
そして深澤さんは私から離れると私の手に触れた。
「送るよ。帰ろう
また風邪ひくよ」
また謎な関係のままなのかな
手を引いて雨の中歩く彼はよく見ると腕の所とか華奢だなと思えた。
好きです。
付き合って下さい
そう言葉に出来たらどれだけ楽なのだろうか
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ハル春(プロフ) - どったんさん» コメントありがとうございます！かっこよく楽しく書けているかいつも不安になるのですがそう言って下さりとても嬉しいです。物語はまだまだ続くので頑張っていきます！ (2020年6月2日 9時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
どったん(プロフ) - 初めまして！すごく楽しく読ませてもらってます！康二の後輩、ふっかの彼女、私的に最高です笑 これからもきゅんきゅんしながら読ませてもらいます^ ^更新頑張ってください！ (2020年5月31日 9時) (レス) id: 84d5e4ca01 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - FukaKojiさん» コメントありがとうございます！現在更新が出来ぬ日が続いておりますが少しずつ作品を書いていくのでどうぞこれからも頑張っていきますね！ (2020年5月23日 10時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
FukaKoji - とてもドキドキしました。ふっかさんと恋してるみたいでた。無理のないように更新頑張ってください！続き楽しみにしています！ (2020年5月14日 17時) (レス) id: fa88d31e53 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - さおりんさん» コメントありがとうございます。ドキドキして下さってるとは光栄です。かっこよく表現できているのか書いていて不安になることもありますが楽しみになる作品にしていきたいと思います。更新頑張っていきますね。 (2020年5月8日 1時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2020年4月19日 0時
