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あと少しで出口だという時気を許したのかもしれない。
後ろの方から走ってくる音が聴こえ振り向くと血糊をつけ恐ろしい姿のゾンビのようなお化けが走ってきた。
それを見てビックリし私は足に力が入らなくなり座り込んでしまった。
先生の袖を掴んでた手も力が抜け先生から離れてしまった。
どうしよう。
こういう時
なんて声を出せば
お化けから目を逸らしたくて顔を隠して座りながらも逃げようとしたら手を掴まれて誰かが私を歩かせてくれた。
「目つぶっといていいよ。
ごめんね、置いてけぼりにして」
先生だ
今思えば先生は変わってきてると思う。
高校の時と違くて普段の自分を見せようとして、私の普段を知ろうとしている。
呼び方や行動も努力しようとしている。
私の中では「先生」って呼んでしまうけど
けど
「…阿部さん」
少しずつでいいから変わらないといけないのかもしれない。
先生の下の名前を呼ぶほどの勇気もないから苗字を呼んでみた。
足音が大きいから聞こえないだろう
そう思ったが先生は足を止め私の方を見た。
「ぇ、今」
「まだ恥ずかしくて難しいんですけど
阿部さんって呼んではダメですか？」
掴まれている手を見ながら話すと頭に手が触れ頭を撫でられた。
「いいよ。
Aが呼べる様になるまで待つから
それと、出口まで」
先生はそう言うと私の右手に指を絡めてきた。
あ…
「手、繋ご」
これ恋人とかが繋ぐつなぎ方
何故か怖いと感じるよりも嬉しいと感じる方が強くなった。
頷くと先生は少しずつ歩き出した。
おばけが出てきたら私を背中で庇うかのように歩く。
「阿部さん」
「ん？」
「なんでお化け屋敷だったんですか？」
「んー、どうかなぁと思ってね。
それと、お化け屋敷ならこうやって普通に手繋げれるなと思ったからかな」
そうだったのか。
これ出口に着いたら離すのかな？
嫌だな
「あの」
「何？」
「…手を繋ぐの延長したらダメですか？」
素直に手をつないどきたいですって言えばいいのに言えないのが情けない。
凄い遠回しで伝えているのと一緒だ。
自分に情けなく思っていると一瞬つなぐ手が強くなった。
ん？
「じゃあ次はどこに行こうか？
そう言われたら離したくなくなるよ」
クスクス嬉しそうに笑う先生
いや
阿部さん
先生だった時と少しだけ違うのは
凄く楽しく笑う人なんだということと
察する事が上手な人なんだということが分かった。
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ゆき(プロフ) - はじめまして！渡辺担の自分からして 阿部ちゃんがこんなにドタイプになるとは思いませんでした。（笑）次回の更新も楽しみにしてます！ (11月13日 14時) (
レス) id: 7a7aa81b8c (このIDを非表示/違反報告)
とーふ(プロフ) - 初めまして、こんにちは。つい続きが気になってしまい一気に読ませて頂きました！1話から現在までの変化を見ながら読むことが出来て、とても楽しく面白かったです。次回の更新も楽しみにしております！これからも頑張ってください！ (2023年3月27日 6時) (レス) @page31 id: ce1284c64d (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - ハル春さんこんにちは。一気に読ませて頂きました、とても気になる所で更新停止になっているので続きが気になってたまりません（笑）更新楽しみにまっています！！頑張ってください！ (2021年11月17日 9時) (レス) @page31 id: 57f03d40c4 (このIDを非表示/違反報告)
みみん(プロフ) - こんばんは！やっぱりハル春さんのこのお話はスゴく読みごたえがありいつもワクワクします！！引き続き読ませて頂きますので頑張ってください！ (2020年6月7日 23時) (レス) id: a5b6023e83 (このIDを非表示/違反報告)
みみん(プロフ) - お返事ありがとうございます。私、この話好きになりました！これからも見ていくので頑張ってください！！阿部ちゃん最高です！！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: a5b6023e83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2020年4月8日 4時
