素直じゃないな 2 【緑】

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テレビを見ていると阿部さんは帰ってきた。

「おかえりなさい」

「ただいま。

あ、そうだ。これ、康二がどうぞって」


渡して来たのは綺麗な海の写真

どこなのかな？

晴れていて青空が広がる中海も綺麗な青


砂浜は白いしほんと綺麗って言葉が似合う。



写真を右手で持って眺めていると阿部さんはタオルとかを持ってきた。


「俺の服貸すからお風呂入ってきていいよ」

「！？家主さんから先に」

「なんでだよ。」


くすくす笑いながら阿部さんは私の背中を押してお風呂場まで行く。


なんかここまで来てなんで緊張してるのかな？

頬をつねって赤みを取ろうとしていると後ろから阿部さんが手に触れてきた。


「そんなつまむと腫れるよ」


「…変な事言っていいですか？」


「え？変なこと？」


「なんか…恥ずかしくなりました」


チラッと後ろを向いて話すと阿部さんは瞬きを二回しクスッと笑うと私の頭を撫でた。


「変なことじゃないじゃん」


「いや、だって」


「分かった。それ程好きなの？」


クスクス笑い優しく頭を撫でる。


阿部さんが照れたりするところって少ないような


いや、まずあざといんだこの人



「…好きですよ？

なにか文句でも？」



ムッとした口調で話すと阿部さんは撫でる手を止め私を見た。


少しだけ意外だったのか考えると首を横に振り人差し指で私の唇に触れた。

「いや、全然

むしろ嬉しい」



キスもこう触れるのも少ないからどんな気持ちでいればいいのかな。


黙って阿部さんを見ていると阿部さんは私の肩に触れて唇にキスをした。


少し触れただけなのに何故か熱い


唇が離れてもどっちからなのかもっとと求めていく。


もっと触れていたい



お風呂場の扉の前で口付けを繰り返す。



私を抱きしめる阿部さんの袖をキュッと掴んで離れないようにしていると阿部さんは私のおでこにおでこをコツンっとくっつけた。


「顔真っ赤。

俺らのペースでゆっくり進んでこ。
今日でも大分進んだよ」


「…駄目ですか？」


「うんん。
ギリギリで今日は止めようかな。
今日はすっごく勉強頑張ってたし。

ゆっくり休んで苦手克服してこ」


「、苦手ですけど。」


「A、俺ね。
大切にしたいんだよね。


だから、ちょっと待っててね。」




何を待つのかな


でも私は頷いて答えた。



阿部さんは「ありがとう」と言った。









彼女がお風呂に行っている間考える。

彼女を大切にしたい。

でも


過保護なのかな俺。

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