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そのまま家を出ていった神山さんはその後会社でも会わなかった。


会わないのは多分部署も違うから


私は引き継ぎも終えたし後は異動するだけなんだけど



朝皆の前で報告すると中間さんや藤井さんから「頑張れ」と言われ色んな人からプレゼントを貰った。

頑張ろう


そう思えるからまだ仕事を続けられる。


「今日までですが宜しくお願いします」


仕事を手伝ってお昼食べに行こうと藤井さん達と話になり食堂に行ったら営業課の人とすれ違った。


…営業帰りがそれともお昼を一緒にとりにいったのかな


横を通り過ぎる時桐山さんが中間さんに話しかけた為グループが足を止めた。


…あ


そのグループの中には彼が居た


普通に平常心


藤井さんと中間さん達と会話が終わるのを待っていると藤井さんは神山さんに話しかけていた。



「お久しぶりやな神ちゃん」


「おぉ、久しぶり」


「神ちゃんほっぺどないしたん?
赤いけど」


「この前酔っ払って自分の頬殴ってた」


「神ちゃんお酒弱いんやから程々やで。

それにしても珍しいな飲むとか」


「ええやろ。飲む時もあるわ」


ちらっと見ると確かに腫れていた


…強い力で殴ったのかな



もしかして私のせいかな



黙って下を向いていたら違う営業課の人が話しかけてきた。


「男ばかりの会話嫌だろ?
すぐ終わると思うから待っててね」

「え、いえ

大丈夫ですよ」



どなたか分からないけど気を使うようなことあってはならない。

ここは早く離れたいけど



その時神山さんが桐山さんに向かって声をかけた


「照史君、俺先行ってる」


「んぇ!?神ちゃん」


「仕事あるし。じゃあ」



…察したのかあっちから居なくなった。

離れていく背中を見てどこかモヤっとした罪悪感が湧く


苦しい…苦しい



「っ、は、?!ん、」


「A!?」


藤井さんの声が耳に入る

けど力が入らない

苦しい、苦しい、苦しい


息が出来ない

怖い、なにこれ

怖い


目の前もチカチカする


足に力が入らなくていつの間にかその場に座り込んでた。

周りの人の目線がくる

怖い、怖い


助けて


「、ぁ、く、いや」


「A!しっかりしろ」


藤井さんや中間さんの声がする。でも分からない。
なんで息吸えないの

なんで



その時目の前に見慣れた革靴が見えた気がした。
背中に誰かの手が触れる


片方の手が見えたからその手を掴む


怖い怖い





「A、俺の声聞こえるか?


A」

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なす(プロフ) - ハル春さん» こちらこそ忙しい中ありがとうございます! (2019年11月6日 20時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - なすさん» コメントありがとうございます!全部ですか!?嬉しいです、ありがとうございます!更新頑張っていきますね (2019年11月5日 23時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なす(プロフ) - ハル春さんの小説全部読んでますどれも大好きです!更新頑張ってください! (2019年11月5日 13時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2019年10月7日 0時

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