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「はい」


泣く私をあの後神山さんは椅子に座らせ1度自分の家に戻るとマグカップを持って帰ってきた。

そのマグカップの中には白いほんのり暖かい飲み物が。


なんだろ?甘い匂いがする。

「ホットミルク

砂糖と牛乳入れてるだけやけどこれ飲んで落ち着き」


「ありがとうございます」


受け取って1口飲むと程よい甘さでどこか控えめな感じで美味しいと思えた。

わざわざこれを作りに行ったのか


面目ないな



カップを持って飲んでいる間神山さんは目の前の椅子に座って私を見ていた。

そんな見られたら飲めないんですけど


チラッと目の前の人を見ると今は目線を冷蔵庫の方に向けていた。


「…冷蔵庫に何か」


「いや、ただ

会議や必要なものとか冷蔵庫に貼ってあるから」


「壁に穴は開けられないんで目につく冷蔵庫に日程を貼ってるんです」


飲み終わったカップを置いて言うとふーんと言ってカップを受け取っていた。


「洗います

私が飲みましたし」


「いや、いい。

落ち着いたみたいやし俺はおいとましますわ」


話しながら立ち上がる神山さんを玄関まで送ろうと立ち上がると神山さんは私の方を一瞬見たあと目線を外して話した。


「この前の研修ありがとう。」


「え?」


「人事部は今内定者に説明会とか色々する時期なのにわざわざ営業課の研修もお手伝いさせてもらって

しかも怠けてるやつも居るのに」


「いえいえ
人事部は研修作りするのは当たり前です。
逆に神山さんには感謝しています。何度か助けて貰いましたし。

ありがとうございました」


会社の時は言えなかったから今ちゃんとしたお礼を伝える。


神山さんは玄関のところで黙ってそれを見ていたが一瞬考えた後私の肩をトントンっとしてきた。


「ん?」


「夜まだやろ?」


「何が?」


「何がって夜ご飯。

仕事は集中して完璧なのに自分の事は気づかないんやな」


確かにご飯食べてないことも忘れてた

「取り入ってくるから鍵開けといて」


神山さんは1度家に戻った。

そして少ししてドアを開け持ってきたがなんでこんなに美味しいの?というぐらい美味しい。


男性でここまで上手だと自分の料理どうなんだ?と考えてしまうな。

1人リビングで食べるがお気に入りのカップじゃないのは悲しいと思ってしまう。


割った自分が悪いんだが


全て食べ終えるとキッチンに持っていき綺麗に洗う。

今日は遅いし明日渡すか。


明日は土曜で久しぶりの休みだ。


ゆっくりしようと

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なす(プロフ) - ハル春さん» こちらこそ忙しい中ありがとうございます! (2019年11月6日 20時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - なすさん» コメントありがとうございます!全部ですか!?嬉しいです、ありがとうございます!更新頑張っていきますね (2019年11月5日 23時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なす(プロフ) - ハル春さんの小説全部読んでますどれも大好きです!更新頑張ってください! (2019年11月5日 13時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2019年10月7日 0時

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