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…誰だ?


「っ!?なんだ!?」

「ここからは完璧に逃げられないぞ?山田

彼女を離せ」


この声


優しい響きとは違い

冷たい感じがしたが

間違えることは無い


私は髪を掴まれたまま口を動かした

「安室…さん?」



でもその言葉には返事が返ってこなくて

ただ


「助けますからね」


そう返ってきた


助ける


誰だがわからないけど多分あってるはず


私は驚いている山田さんの腕に手を伸ばして離れさせた


「あっ、き、貴様!!」

「っ、来るな!」


そう言って私は咄嗟に近くにあった鉄パイプに手を伸ばして山田さんに向けた


血が流れるのが分かる

そして口の中は切ってる


すると次の瞬間山田さんの方へと助けに来た男性は走り一発殴りを入れていた

山田さんは腹部を殴られ膝をついた


「勘弁しろ。」


この距離までくれば分かる


月明かりに見えたのは安室さんで

スーツを着ていて

いつもの



彼ではなかった



誰だろうか?


呆然と安室さんを見ていると山田さんは警察の方に連行されていた


そして、私と安室さんだけ残された


無言の空気を破りたくて咄嗟に出た言葉は


「…誰ですか?」


感謝の気持ちでもなかった


そう呟くと安室さんは1度私を見た後しゃがみこみスーツのジャケットを脱いで私の肩にかけてきた


「貴方の知ることではないですよ」


冷たい


「では、助けて下さった命の恩人の方の名前を知りたいだけと言ったら…教えてくれますか?」

怪我をしている私の右手に触れていた安室さんに条件を出すと安室さんは1度私の方を真っ直ぐに見てきたがすぐにフッと笑みを浮かべていた


「貴方は駆け引きが上手ですね」

「…真剣なんですけど」

「…病院に行きましょうか。
今なら傷跡を残さないように治療を出来るかもしれません」


逸らされた


安室さんは黙っている私の目を見てきた後私を抱き上げ車へと移動していた


「…なんで分かったんですか?ここに居るって」


「…あの後ふと気になって引き返してみると携帯だけ落ちていて

そこでおかしいと思ったんですよ」



そんなことで

でも来なければ私は今頃


そう思っていると安室さんは助手席に私を座らせると手を掴んで言ってきた

「なんで泣かない」

「…え?」

「普通は泣くはずだけど

君はまるで…我慢しているみたいだね」

「…泣いても何もならないじゃないですか」


安室さんの言葉を聞いて私は少しだけ苦しくなった。

そして、何かを堪えながら言っていた

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- もう見てはいらっしゃらないでしょうが、遅れて凄く素敵な作品に出会ってしまったのでコメントだけでもさせてください。途中まででもすごく楽しめました。ありがとうございました(;_;) (2021年11月22日 16時) (レス) @page36 id: 949488e612 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - ウツボカズラさん» コメントありがとうございます!返信が遅れてしまいすみません。そう言って下さりとても嬉しいです(*´∇`*)更新が遅いですがこれからもよろしくお願いします (2018年7月15日 16時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
ウツボカズラ(プロフ) - めちゃくちゃ降谷さんかっこいいいいいですどストライクです!!すてきな小説ありがとうございます( ;∀;)ぜひこれからもよろしくお願いします!!楽しみに読ませていただきます!!! (2018年6月3日 12時) (レス) id: ba7ef38af0 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - ○○さん» コメントありがとうございます。そして、返信が遅れてしまいすみません。イケメンに書けているのか?といつも不安だらけで書いてます。これからも更新頑張っていきますね! (2018年6月1日 0時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - シルビアさん» コメントありがとうございます。そして、返信が遅れてしまいすみません。降谷さんイケメンに書けてますか!?凄く不安だらけです。でも凄く嬉しいお言葉です。ありがとうございます (2018年6月1日 0時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2018年4月30日 0時

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