夢見るカラフル【α組project】【ヒロアカ】 (ページ26)

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カミングアウトページ26

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「……本当にごめん、勝己」
「もういいっつってんだろ……」

ひとしきり泣いて目元が赤い爆豪。
それをまたゴシゴシ拭くものだから、ミツルはその手を掴んで氷嚢を乗せる。
キョトンとしてそれを見つめる爆豪だったが、大人しく目元に当てるので笑みがこぼれた。

「……ミツル」
「なんだ？」

「秘密を作るなとは言わねぇ。
でも嘘を怒る権利くらいはあるんだからな」

その言葉に、ミツルは目を見開いた。
秘密なんて誰でもある。
「全部言え」なんて言えないし、言わない。
でもそれは、嘘をつかれていたとき「怒らない」理由にはならない。嫌なら怒る。当然だ。

「……ああ、ごめん」

「ありがとう」と言葉を添えれば、やっと爆豪は口角を上げた。

___百、向き合うって難しいな。

大切な人すら俺の弱さで傷つけた。
できれば内緒なんて作りたくない。
今さらだけどちゃんと言っておかなければいけない。

すぅーっと深呼吸して爆豪と向き合う。

___大丈夫、勝己なら聞いてくれる

「……あとな、勝己」
「なんだよ」

少し言うか迷ったが、ミツルは意を決したように口を開く。

「俺、もう無個性じゃないんだ」

「………は？」

２人だけの廃墟。
小さな沈黙の後、爆豪の絶叫が轟いた。