story61 ページ24
Aside…
林「そう固くなるなよw」
貴「ｴｯす、すみません‥‥」
林「いや、だからw」
林藤さんの車で、玉狛支部へ向かう途中
大人が大の苦手な私は、冷や汗をかきまくっていた
車内には私と林藤さんしかいないので、沈黙が続く
そんな沈黙を破ったのは林藤さんだった
林「そう言えば、家が壊れたって言ってたけど親御さんは大丈夫なのか？」
林藤さんがミラー越しに私を見ながらたずねてくる
それ、聞いちゃいます？
貴「あーえっと‥‥私、親居ないんです
何年か前の大規模侵攻の時に‥‥」
林「‥‥そうだったのか」
林藤さんは、それ以上は言及してこなかった
ボーダーの中には、そのような人は結構いるらしい
その中でも、両親を殺されてるのは数少ないと思うけどね
今日からは一人暮らしじゃなくなるのか‥‥
誰かと一緒に暮らすのはいつぶりかな
どんな人が玉狛支部にはいるんだろう
不安もあるけど、少しワクワクしてきた
楽しみなのに‥‥
右目がｽﾞｷﾝと痛む
“大人と暮らすのかよ、大丈夫なんだろうな？”
そんなのわかんないよ‥‥
“また、あの日々が始まるのか”
やめてよ、思い出したくない
そんな気持ちとは裏腹に、脳内では鮮明に記憶が映し出される
『何であんたは‥‥‥！』
林「‥‥い、おい、A？大丈夫か？」
貴「‥‥すみません、大丈夫です」
久しぶりだな‥‥こんなに頭が痛いのは
早速、変な子だと思われちゃったかな‥‥
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠于 x他1人 | 作成日時：2017年9月29日 5時
