ぶりっ子ならぬ、いい子ちゃんの私はマネージャーです。２【青葉城西】

Ｎｏ．４６ ページ9

＿＿＿＿＿＿コトッ…


雀田(すずめだ)「料理、全て運び終えました！」


みんなで協力して料理を運ぶ。

食べ盛りな男子高校生っていうこともあって、料理の量も種類も豊富だ。


今晩のメニューは、

地元産の鶏の唐揚げ、

レタスとトマトのシーザーサラダ、

トマトたっぷりのミートソースパスタ、

卵とダシでよく煮たヒレカツ、

豆腐とジャガイモの味噌汁、

宮城県産のおいしいお米。


……私は、唐揚げ数個とサラダだけでいいかも。
見てるだけでお腹いっぱいになる量だ。

料理は運ぶだけでも中々体力を使う。
盛りつけから始まり、運び終えるまで数十分間かかっている。


白福「声掛け終わりましたよー。
数分後にはみんな集まりますねー」


白福先輩がそう言いながら、暖簾(のれん)をくぐる。

因みに、料理を運んでいる時にみんな自己紹介をしたので、一応顔見知りになった。

みんな優しくて可愛い。
逆ハー狙いの花畑脳内自意識過剰女子もいないし、此処は聖地ですね。


武田「では、Aさんにはご飯をよそってもらってよろしいですか？」

A「はい、わかりました」


武田先生に指示され、しゃもじを用意する。

味噌汁をよそうのは、同い年の谷地さんになった。
この子がまた可愛い。ちょっとおどおどしてるのも、天然ものだからウザさを感じないし、逆にほのぼのする。


谷地「Aちゃんさ、今日の手当て凄かったね！
超早くて的確で、もう見惚れちゃったよ！」

A「そんな大袈裟だよ。
谷地さんもちょっと頑張ればできるって」


笑ってそう返すと、谷地さんは「私みたいな村人Ｂは、無理だよ！」と言った。

ごめん、村人Ｂってなに。
ドラク○かな？ドラ○エなのかな？


？「あ、あの！青城のマネージャーさん！ご、ご飯下さい！！」


すると、元気がいい声が聞こえてきた。

慌てて振り返ると、そこにはオレンジ色の頭をした男の子が。
確か……烏野の日向君だ。


A「練習、お疲れ様です。
ご飯はどのくらいがいい？」


ニコッと笑ってそう返せば、日向君は顔を真っ赤にした。

やべぇ、可愛い。
うちの学校の女子よりも可愛いぞ、この子。


日向「えと、大盛りで……」

？「日向ボケェッ！なに、抜け駆けしてんだ！」


すると、突然黒髪の男の子が割って入る。
この子も烏野の子だったはず。
トスがうちのナルシスト先輩よりも上手だった。

でもね、ご飯に抜け駆けも何もないと思うよ。

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