Ｎｏ．６７ ページ32
もう少しで予鈴が鳴る。
そんな時、
＿＿＿＿＿＿ガラッ
教室の扉が開いた。
目を向けなくてもわかる。
国見「……」
国見は私を暫し見つめると、そのまま席に着いた。
私は国見に気づいていないふりをして、話を続ける。
しばらくすると、予鈴が鳴り、みんな席に着いた。
私は平常心を装いながら、自分の席に着く。
決して隣は見ずに。
国見「おはよ」
A「っ……」
すると、国見が声をかけてきた。
咄嗟に私は反応してしまう。
チラッと国見を見てみると、やっぱり私を見つめている。
そして、目が合うと嬉しそうに笑った。
……なんで、そんな顔するんだよ。
ずるいじゃないか。
松野「……どうして。どうしてなの……」
未羽がそんなことを言っているとは、知らずに。
＊ ＊ ＊
＿＿＿＿＿＿キーンコーンカーンコーン…
午前中の授業がすべて終了した。
チャイムが鳴り響き、みんな一斉に席を立つ。
国見「A……」
A「未羽ー！ご飯食べよっ！」
国見の言葉に被せて、未羽を呼ぶ。
この時、国見を見てはいけない。
何故なら、凄く傷ついた顔をしているから。
その顔を見たら、私は罪悪感に囚われてしまう。
松野「……そろそろかな」
未羽がそう呟いたが、私は首を傾げることしかできなかった。
私がいつものように貼り付けた笑顔を浮かべて未羽を見れば、未羽も私を見て微笑む。
これでいいの。
未羽の隣でこのまま過ごせばいい。
高校を卒業して、叔父さんの元から離れれば……。
そうすれば、今よりはずっと楽になるはず。
今だけだ。
辛いのは、今だけ。
松野「……」
未羽が私の横顔を見ていたのを気づかなかった。
そして、その私の横顔が苦痛で歪んでいたとも知らずにいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 651人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね(プロフ) - しらふくであってると思います‥ (2021年2月11日 23時) (
レス) id: 352eb5c0f7 (このIDを非表示/違反報告)
なちゅまろ氏(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花（仮）さん» こんなに熱く語って頂いたのは初めてで、とっても嬉しいです！続編を放置気味にしてますが、ここまで熱く語って頂いたのでめちゃ張り切って書きますね！本当にありがとうございます！応援大変嬉しいです！オールは身体と相談して行って下さいね(*^^*)ｗ (2018年4月4日 16時) (レス) id: 05d9494c58 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花（仮） - まあ、長話はこの辺にしておきますね。本当にありがとうございました！！！すっごい元気出ました！眠気なんて吹っ飛びました！←何気に此奴オールしてやがるw 続編もこの後見させてもらいます！（ギガが減らないくらいに…（遠い目）←小説好き((では、長文失礼！ (2018年4月4日 6時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花（仮） - ろうって思いましたよ本当。そして作者からの「で、す、が。まだここで終わりません（笑）」見たとき続編のこと忘れててめちゃ喜びましたwあ。あと、これまだ占ツク完全にインしてないのでコメント返信きても通知が来ません。なので、後日また見させてもらいます。 (2018年4月4日 6時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花（仮） - やめておきますw占ツクの「探す」で「いい子ちゃんをやめた私は、正式なマネージャーです。」を見つけて初めから読んだのですが、ここまでいい作品に出会えるとは！！しかも最終話？読んだのが夜中から明け方というなんとも絶好のタイミングでして。もうね、めちゃ頑張 (2018年4月4日 6時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なちゅまろ氏 | 作成日時：2017年11月19日 17時
