第１９７話 ー王子君と××ちゃん１ー ページ47
王子ｓｉｄｅ
今日、転校してきた審神者の子。
霊力の質は凄く独特だったけど、その量はあんまり無くて驚いた。
王子「アイツとは大違いだ……」
ぽつりと呟いてみるけれど、
それに誰かが返事を返してくれるわけではない。
涼川さんの代わりに頭に浮かび上がったのは、
染めた金色の髪を高い位置で一括りにした強気な女の姿だ。
……アイツ、いつになったら学校くるんだろ。
確か、気に入らない奴に水ぶっかけて停学中なんだっけ。
相変わらず、馬鹿だなあ。
涼川さんのこと教えたら、どうなるんだろ。
ワンチャン、「だからなに？」って言われそうで怖い。
女子１「ねえ、話しかけてみようよぉ」
女子２「海堂君に？無理に決まってんじゃん！」
物思いにふけっていると、
ふとそんな会話が聞こえてきた。
……なんでか知らないけど、
俺っていつも遠巻きにされるんだよな。
何かしたのかな、って思うけど、
会話も何もしたことない相手に対して嫌悪感を抱かれるようなことはしていないはずだ。
そんな俺に対して話しかけてきた奴は、
思い返してみればアイツただ一人だったな。
？『アンタって審神者なんでしょ？
うちは××！審神者同士、仲良くしない？』
俺の席の周りだけ誰もいない。
教室に一人だけ取り残されたような俺に、アイツはそう言って笑った。
長谷倉「海堂、少しいいか」
王子「あ、はい」
すると、先生に声を掛けられた。
確か……政府から派遣された人だよね。
長谷倉先生だっけ？
長谷倉「今日、転校してきた奴とは話をしたか？」
海堂「嗚呼、涼川さんですね。話をしましたよ。
同じ審神者ですし、仲良くなれればと思ってます」
長谷倉先生の問いにそう答えると、
「そうか。仲良くしてくれるとありがたい」と長谷倉先生はほっとした顔をして言った。
おや、おやおや。
これは何かあるのかな？
まあ、後々わかることだし、それは置いといて……。
海堂「何か俺に用ですか？」
長谷倉「嗚呼、それなんだが。
この学校のもう一人の審神者……確か、名前は……」
長谷倉先生はそう言って、
手元の資料をぺらりとめくる。
海堂「嗚呼、そいつの名前は＿＿＿＿＿＿」
俺は後に知ることになる。
……神はつくづく最低だ、ということを。
第１９８話 ー王子君と××ちゃん２ー→←第１９６話 ー政府の大人達３ー
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蜂の巣 - 194話冒頭の「長谷『倉』side」が「長谷『部』side」になってます (2019年3月9日 1時) (携帯から) (
レス) id: d5ccda77cf (このIDを非表示/違反報告)
紀羅 - 多種多様性って知らんのか！昔の人間だからな…と思いました (2019年1月29日 0時) (レス) id: 80e8fc00d9 (このIDを非表示/違反報告)
シュヴィーレイン(プロフ) - コメント失礼します。今回更新の部分で浪士3を倒す場面で、小夜が言ってるセリフが自分で入れた名前になっているのですが… (2019年1月8日 22時) (レス) id: 74f7c9dea9 (このIDを非表示/違反報告)
白器(プロフ) - え、まって泣いた、めっちゃ泣いた！2回ぐらい。更新、できたらでいいので待ってます！ずっと待ってます！ (2018年12月18日 19時) (レス) id: 606a83cb8b (このIDを非表示/違反報告)
桜 - やばい…先生かっこよすぎる。え、イケメンなんですけど。本当にかっこいい！！！！やばすぎじゃないですか！？マジで本当にかっこいい…惚れました。更新やめたのかな？？？できれば続けて欲しいです。 (2018年11月27日 22時) (レス) id: fcb91909ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なちゅまろ氏 | 作成日時：2018年8月1日 12時
