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Lauren side
ロ「…眠い…。」
俺はローレン・イロアス。
都市国家エデンの都市警備隊に所属する、22歳の好青年。
ロ(…は、今死にそうです。)
少し薄暗い部屋の机の上には、ゴミやら機械やら、色々散らかって居て、正直汚い。
そして、その中に埋もれる俺。
絶賛残業中。
残業の所為で、身の回りを気遣う所までいかないのだ。
社会という大きな機械を動かす為、俺らは歯車として組み込まれたただの部品。
上司からすれば、歯車なんていくらでも替えがある、ただの消耗品。
ロ「…ホントにウザい。」
残業を押し付けて来た上司と先輩達に悪態を吐きながら、カチカチとひたすらキーボードを打つ。
パソコンのキーボードの横に置いてある電子時計は、既に0時を回って居て、3時を表示して居る。
真夜中だと言うのに、街は大人達の喋り声が聞こえて来る。
ロ「アクシアの奴、手伝うって言ったじゃんか…。」
アクシア・クローネ。
黒猫の様な存在で、いつもふらふら居なくなったと思ったら、猫が周りに居る不思議君。
同じ『スローンズ』に所属する相棒の事で、昼間はたま〜に一緒にパトロールをしたり、筋トレとかに付き合って貰ったりする。
相棒だが親友、親友だがライバルと言っても過言ではない程仲が良い。
最近マフィア同士の抗争も多いし、警察が介入して止めるって話にもなってるし、今のうちに寝ておかないと死にそうだから、何とか終わらせてふらふらと仮眠室へ足を運ぶ。
ロ(…はぁ、疲れた…。)
ふらふらとベッドに倒れ込むように寝転んで、数十秒で深い眠りについた。
ロ(責めて…責めて6時まで…寝かせてくれ…。)
ビー! ビー! ビー!
ロ「…。」
ベッドに寝転んだのも束の間。
出動命令のサイレンが部屋に鳴り響き、布団を頭から被るものの、上司にネチネチ言われる事が目に見えて居るから、嫌々ベッドから起き上がり、コートを取りに自分の部屋へ向かう。
ロ(…この野郎…。)
あの超有名な呪○廻戦の○なみんだったら、即ギレだったぞ。
ロ(心の広い俺で良かったな。)
そんな事を考えながら、ふらふらと歩く。
ロ「…少しだけでも寝かせてくれ…。」
俺の嘆きは誰にも届かず、虚しく虚空に消えた。
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作者名:ランタ | 作成日時:2021年10月13日 0時