四人の歌い手は鬼を狩る

殺意MAXの大型犬 ページ16

志「坂田、お前俺までこ…。」



坂「まーしー！久しぶりやな！」



　坂田はさっきまでの無表情と一転、満面の笑みで血の滴る刀を持ったまま振り返って、頬には返り血がベットリ付いている。



　サイコパスに見えて仕方がないから、ハンカチで坂田の頬に付いている血を拭いて片付ける。



　集中し過ぎて○ケモンのBWの主人公みたいな眼光になってる。



　それやめて、バトルする前に、プレイヤーがビビってツボって集中出来ないやつだから。



坂「観たか⁉︎さっきの技！」



志「いや、観たけど殺す気か。後藤さんまで死に掛けたやん。」



坂「？あれ、ほんまや。知らん人おる。」



　いや、俺の顔の横に、後藤さんの足があるよ。



　坂田、目が良過ぎて近くの物が見えなくなった？



　眼科…この時代にないか、医者を呼ばないと…。



坂「初めまして、俺坂田って言います！」



後「こ、後藤って言います…。」



坂「よろしくお願いします。」



　心配して考えて居ると、坂田が礼儀正しく挨拶して、後藤さんは震えて居る。



坂「じゃ、俺次の場所行ってみるわ。」



志「あ、何か30人ぐらい人間食べてる鬼がいるから…。」



坂「分かった、会ったら狩っとくわ。」



志「気を付けろよー。」



　坂田は刀を持って走って行って、例えるなら、ボールを追い掛ける犬。



　…アイツ、会わなくても自分から行く癖に…。



後「…し、志麻…アイツ…。」



志「犬が通って行きましたね〜。俺らも移動しましょうか。」



後「い、いや！アレは犬何かじゃっ…。」



志「だから、喋んないで下さい。」



後「お前！話まとめんなよ！」



志「はいはい、俺は話す事無いんで、此処に置いて行きたくなければ黙って下さい。」



後「‼︎…、………。」



　やっと黙ったから、そのまま移動する。



　…アイツの近くに、誰か寄らないように動こう…。

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