四人の歌い手は鬼を狩る

上弦の参 ページ36

坂田視点



　上弦の参かよ！



　煉獄さんと戦って居る鬼の目には、上弦・参、と書かれて居て、鳥肌が止まらなくなるが、この前うらさんと考えた秘儀を試すのには丁度良い相手だ。




　うらさんが迷わず直進して、俺は自分の指の先を切り刀に血を垂らして鬼の背後に高く飛んで回り込む。



う「樹の呼吸壱ノ型 樹木旋風斬り！」


ｻﾞｼｭｯ


鬼「くっ！」




坂「血の呼吸 弍ノ型 百花繚乱！」



鬼「ガハッ…。」



　上弦の参にうらさんの攻撃が当たって、上弦の参の胸から鮮血が溢れ出し、鬼の意識が遠のいた瞬間に、俺は己の血を使うオリジナルの血の呼吸を使い、首には届かなかったが、大ダメージを喰らわすことが出来た。



坂「critical hit！大ダメージ！」



　俺は稀血らしく、鬼を酔わす事が出来るらしい。




　そこからまーしーと一緒に考えたオリジナル呼吸だ。



　…痛いけど。



煉「良くやった！うらた少年！坂田少年！」



　煉獄さんがそう言って突撃して、うらさんと俺は、煉獄さんの援護に回る。



　うらさんは感覚で避けてるらしく、冷や汗が凄い。



　因みに俺は、目で追えてる。



　俺は目が良いからな。



　そんなどうでもいい事を考えながら、上弦の参を相手に頑張る。



猗「俺は猗窩座だ！二人は何て言う名前なんだ！」



う「っ！」



　鬼…猗窩座がうらさんに目標を切り替えてそのまま殴り飛ばし、うらさんは咄嗟の出来事に反応出来ずに飛ばされる。



ﾄﾞｺﾞｯ



坂「うらさん！」



う「っ…！大丈夫だ！」



　肉の塊(無限列車)が役に立ったらしく、うらさんは直ぐに立ち上がるが、刀が折れてしまってた。



猗「うらと言うのか？」



う「うらただ！」



猗「不思議な名前だな。」



う「ほっとけ！」



　うらさんは舌打ち混じりに立ち上がって刀を構え直すものの、折れてるから戦えない。



煉「うらた少年！手当ては出来るか！」



う「出来ます。」



煉「出来るのなら、竈門少年の腹部の手当てを頼む！」



う「分かりました。」



　うらさんは刀を鞘に戻し、猪と市松模様の羽織を着てる子供を手当てに掛かる。



猗「お前は何と言う名前だ。」



坂「っ！」



　意識が向こうに行ってて、気が付けば拳が目の前で何とか避ける。



坂「坂田や！」



猗ふむ、苗字か？」



坂「名前や！」



猗「二人とも、珍しい名前だな。」



　ホンマ失礼な鬼やな。



　上弦か知らんけど、絶対狩ってやる！

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