四天宝寺のコイ事情 (ページ45)

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２人前ページ45

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A「ちょ、待ってよ謙也っ」

謙也「ん？なんや。…あ、もしもし翔太か？
あんな、ちょいと友達んち泊まんねん。おん、おん
あ？カノジョ？やかましいわアホ！

ならお父ンにも伝えとってや～」

ガチャリと受話器を置いた。
熱がぶり返してきたのか、顔が熱くてぽかぽかしていたのが自分でも分かった。

A「でっ、でも謙也着替えとか歯ブラシとかその、枕が変わると眠れないとか、そういうのはどうするのっ？別に服は貸すけどその、歯ブラシも……あれ、確か洗面台の棚にまだ使ってないやつがあったかも…
いやぁでもさ、ほらっ、私元気だよ？まだちょっとふらつくけどさ、ね？体もだるくないしキツくないしっ。
だから大丈夫だから謙也は早く家に帰った方が…」

謙也「……すまん。早口すぎて会話の3/1しか聞き取れんかったわ」

A「だっ、だからえっと…！」
謙也「病人一人で家におるとかありえへんやろ。
俺がついといたる」

ダメだ。
頭が全然回らない。
混乱してぶっ倒れそうだ。

A「べ……ベッド貸すね…」

ようやく整理して放った言葉がこれだった。
謙也「いやぁアカン。病人はベッドで寝らな治らんで」

謙也はニカッと笑うも、こっちは苦笑いしかできなかった。

さ～～て、夕ご飯は久しぶりの２人前だな～。

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