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立ち上がった川島さんの方を見るとパッと目が合って
「帰るんですか?」
「うん。コーヒー飲み終わったし」
その会話を聞いて宮近くんレジの方に歩いていった
川島さんは宮近くんに“美味しかったです”と伝えて出ていった。
「ありがとうございましたー…」
宮近くんは川島さんが歩いていくのを少し見つめたあと私の隣に腰を下ろした。
「気まずかったね笑」
正直にそう伝えてくる宮近くんについ笑ってしまう
「ちょっとね笑」
「全然課題が進まない」
「手伝ってあげようか?」
「いいの?」
宮近くんがそんなこと言ってくれるなんて、、、
お言葉に甘えて手伝って貰った。
閉店時間まで残り30分…
なんとか課題を終わらせる事が出来た
「ありがとう手伝ってくれて何か奢るよ」
「いや、いいよ」
「でも結構手伝ってもらったし…」
「ここに来て貰えたらそれでいい笑」
そう言って宮近くんは照れくさそうに笑った
・・
私は何かと川島さんと縁があるのかもしれない。
大学の帰り、急に雨が降りとりあえず入ったコンビニで川島さんと遭遇。
「天気予報だと晴れだったのになー」
そう言いながら白いハンカチで濡れたスーツを拭く川島さん。
通り雨ならいいけど、止む予定はあるのかな?
天気予報を調べていると「はい」という川島さんの声が聞こえて顔を上げると川島さんは2本傘を持っていて1本の方を私に差し出していた。
私は慌てて財布を探しながら「払います」と言うと
川島さんは微笑みながら「大丈夫ですよ!」と答える。
「いや…でも」
「私が勝手に買ったので!受け取ってください」
私はペコッと頭を下げながら川島さんが差し出す傘を受け取った。
帰り道__
「ありがとうございます、傘、、」
「いえいえ」
2人でトボトボと歩きながら家に向かう
「そう言えばよくあの喫茶店には行くんですか?」
「はい。今のマンションに引っ越してきてからずっと通ってます」
「そうなんですね。おいしかったなー」
「僕喫茶店とか結構好きで、前の家の時も近くの喫茶店行ってたんですけど」
「そうなんですね」
「僕もあの店通ってもいいですか?」
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作者名:るん | 作成日時:2021年10月5日 23時