３ ページ3
・
やばい…終わらない…。
大学から出された課題がなかなか終わらなくて
お気に入りの喫茶店で必死にレポートを書く。
「Aちゃん、また課題に追われてるの？笑」
これ、僕の奢りって私の好きなキャラメルラテを置きながら聞いてくるのはこの喫茶店でアルバイトをしている宮近くん
「バイト入れすぎて課題やる時間無くて笑」
「頑張りすぎも良くないよ」
「気をつけます、、」
この喫茶店はあまり私くらいの歳の人が居なくて静かですごく落ち着く。
メニューもどれも美味しくて最初は通っていたんだけど店長と仲良くなってから課題をする時にも使わせてもらっている。
数ヶ月前から入ってきたアルバイトの宮近くんは凄くしっかりしていて仕事もテキパキとこなすから店長も宮近くんを信頼しきっていて宮近くんしか居ない日もしばしば、、
そして私しかお客さんが居ない日はこうして宮近くんは私に絡みに来る。
「宮近くんこそ結構な頻度でここ居るけど課題とか大丈夫なの？」
宮近くんも私と同い歳でどこの大学かは分からないけど大学に行っていることは確か。
「俺は課題が出たらすぐに終わらせるタイプだから笑」
得意げにいう宮近くんに本心はムカついてないけど「ムッ」とムカつくリアクションをとり私は再び課題に取り掛かった。
その時、
カランカラン…とドアの開く音がしてパッといると
「あ。」
「あれ？Aさん。奇遇ですね！」
ドアの前に立っていたのは川島さん
宮近くんはすぐに「いらっしゃいませ」と席を案内しメニュー表を渡しやることをパパっと終わらしてまた私の所に来た
私以外のお客さんが居るのに私に話しかけるのは珍しいこと
「知り合い？」
「うん。一昨日私の隣に引っ越してきた人」
「そうなんだ、、」
小声でそんな会話をして宮近くんはカウンターへ戻って行った。
知り合って3日の人と同じ喫茶店で絶妙な距離感で座っているのはとてつもなく気まずい、、。
チラッと川島さんの方を見れば何も気にせず本を読んでいる。
店内に流れる曲にこれまで感謝したことは無い。
コーヒー機が動く音、川島さんが本をめくる音
私のタイピングと文字を書く音、外に車が通る音
静かなのは集中出来るはずなのに、、、
少ししてから川島さんが立ち上がる音がした
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るん | 作成日時：2021年10月5日 23時
