優等生の妹は劣等生。【プロセカ】【東雲彰人】

♡ ページ42

.


［ No side ］





ビビバス4人はAについて散々語り合っていた。


途中まではそこまで暗い雰囲気ではなかった。が、現在かなり暗くなっている。







こはねは泣きそうな顔に、冬弥も深刻そうに考え込んだ顔に。






話は5分前に遡る。






彰「…なぁ。遠野や大河さんの歌を聴いてて思ったんだけどよ。









__________Aって何なんだ？」








冬「…っ彰人、それは…」






彰「確かにあいつは俺らより先に歌い始めて、俺らよりずっといい歌を歌ってる。だけど「なんであの歌が2番目なのか、ってことでしょ？」


…杏？」






悔しそうに、辛そうな顔をした彼女が声を荒らげた。




杏「…お店の常連さんから、




…Museヘイターだったから、話を聞いたの」






3人は驚き、冬弥はその話を促した。






杏は話した。






Museは、RAD WEEKENDのあの伝説の夜、あれがあった日から約3週間後くらいに2番目を作ったらしいこと。






伝説の夜と呼ばれるだけの歌だ。余韻や反響が何週間も続いてもおかしくはなかった。









その余韻と反響に乗っかったのか？と見せかけるように、中学生とは思えない歌唱力で出てきたMuseはそれらの環境要因で2番目と不本意にも界隈で言われるようになってしまった。




そして、それをよく思わない者_____そりゃそうだ____が、Museをヘイトする、Museヘイターとして立ち上がり裏で叩いているというわけらしい。





中学生とは思えない歌唱力、だ。周りの大人からすればそんなものはどうでもいい。






あくまで本命は歌なのに、付属品で成り上がったと。




裏を返せば、実力で成り上がった、という訳では無いということになる。








杏「…そう、らしいよ」





杏はそう、呟いた。

♡→←15 伝説の裏

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す