Stars in the rain (ページ10)

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No.10 ページ10

ある日、亜嵐からのメールが途絶えた。

送っても送っても返信がこない。

私は亜嵐のお母さんから聞いた病院に行ってみた。

そこにいた亜嵐は、本当に苦しそうな顔だった。
自分に死が近づいてるってことは多分知ってるような。

A『…亜嵐？』

「…A」

『どうして言ってくれなかったのよ。私心配だった。メールしても返事こないし。』

「ごめん。それは…」

『私、そんなに頼りなかった？』

亜嵐「ごめん。」

A『…どうして亜嵐なの？』

亜嵐「…え？」

気づけば涙が止まらなかった。亜嵐はびっくりしていたがすぐに俯いてしまった。前なら私が泣いていたらすぐに飛んできて抱きしめてくれたのに。

A『ごめん。私、もう帰るね』

亜嵐「待てって…」

そういう亜嵐をよそに私は病室のドアを閉めた。

その次の日だった。亜嵐は静かに息をひきとったらしい。お葬式には参加させていただいたけど家族がいなくなった時みたいに、やっぱり涙が出てこなかった

A『なんでこんな日も晴れてるの…』

空は、誰もいなくなった私を嘲笑うかのように晴れていた。