守るから (ページ5)

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桃 side

恋人と喧嘩した夜、俺は家を出された。

俺が悪いんだ、俺が… 、

あの日、一緒にご飯を食べる約束をしていたのに仕事が遅くなって時間通りに帰れなかった。

夜が遅くなってしまったことを心配してくれたジェシーが家まで送ってくれたのを恋人に見られてしまったのだ。

俺の家の鍵は恋人に渡していて、家に帰ることも出来ないし全部恋人に委ねて管理されていた。

桃「うわ、雨… 最悪、」

そんな恋人を嫌いにもなれないし、むしろ重いとも思わなかった。

俺がジェシーに一人で帰るって言わなかったから、

遅くなるかもしれないから迎えに来てって俺が言わなかったから、

心配かけるようなことしたから、

多分この様子だと家にはいれてくれない。

ここにいれば、朝迎えに来てくれる、

いつも来てくれるから、いい子に待ってれば…

ごめんねって言いながら優しく抱きしめてくれるから、

黒「…京本、？」

え、北斗 …？

雨の中、会いたくない人に会ってしまった、

絶対笑われる、馬鹿にされる、

でも北斗はそんなことしなかった。

それどころか心配して家に招き入れてくれた。

でも、このことを恋人に知られたら怒られるどころか俺は捨てられてしまう… 。

怖くなった俺は、寝たフリをして、置き手紙だけ残して北斗が寝た時をみてさっきの場所に戻った。