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カーテンの隙間が微かに明るくなり始めた頃

『もう行きます。道具もそのままですし』

立ち上がり、今度こそ部屋を出る。

止められることはなかった。

現場に戻ると筆記用具が散乱していたが特に変わったことはなかった。

『あぁ…折れてる』

投げつけた衝撃か、それとも相手が踏んだのかは分からないが鉛筆が数本折れていた。

『(誰やってんやろ…)』

部屋にも侵入した形跡はなく、少しほっとして道具を直し着替える。

念のために首の痣を鏡で確認する。

『うわぁ…』

巻いていた包帯はよれて見えている肌にはくっきりと手形が残っていた。

『これは…いつも通りやとバレるなぁ…』

最悪…とぼやきながらいつもより広い範囲包帯を巻くことにした。

少しだけ仮眠をとるか悩んでいると

コツコツ

窓が叩かれる音に気が付き警戒しながら窓を開けると

『中隊長…おはようございます。』

火縄が立っていた。

火「あぁ、大丈夫か?何か問題はないか?」

『えぇ、無いですよ。それにしても珍しいですねこちらに来られるなんて』

シンラから毎朝火縄が来るとは聞いていたがAの下に来るのは初めてだ。

火「ここは中隊長の部屋に近いからな頻繁に来るのはよくないと判断した。」

『なるほど…あ、これ一応報告書です。友人への手紙と言う体で書いてますから』

今まで書いていた手紙(報告書)を渡す。

女性「あら、第8の中隊長さん。今日はお早いですねぇ」

女性「青炎さんもおはようございます。またお話ししましょうね」

通りがかったシスターたちが声をかける

火「どうも」

『はい!楽しみにしてますね』

火縄は素っ気なく答えている。

火「…うまくやっている様だな」

『ええ、優しい人が多いですから。中隊長はこの後シンラ達の所へ?』

彼女達に笑顔で手を振った後に聞く。

火「あぁ、そろそろ行く。マキ達にもたまには連絡してやってくれ、心配していた。」

『たまにはってまだ数日ですよ。』

少し呆れた様に笑いながら火縄を見送る。

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レイ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます。報告を受け原作の方も確認しましたがここでの地域が“新宿区”のため管轄は“第1”になりますのでこのままにします。 (2021年6月9日 22時) (レス) id: 2c9468588d (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - あ、あの、61話の桜「それは第1の管区…」ってところ、第1ではなく、第7ですよ。 (2021年6月6日 14時) (レス) id: 985c3b27ad (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 次の話が楽しみです (2020年7月8日 18時) (レス) id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
未羽(プロフ) - 更新、めっちゃ待ってます!! (2020年5月23日 18時) (レス) id: c79f5e12a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイ | 作成日時:2020年5月6日 1時

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