【風柱】かまってほしい

風（過去） ページ23

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『すごいすごい!! どうやって見つけたの!?』


実弥が連れてきてくれたところは
一面にイベリスが咲き誇る場所で




Aが “早く早く” と引っ張る手に引かれながら
自分の足も自然と駆け足になっていた









しばらくの間、一面の花畑を走り回ったが今は花冠に夢中な彼女



『んえーできないよー』

教えた時から3個ほどしかくっついていない花冠に
明らかに落ち込んでいた


横に座っていた実弥は突然立ち上がってどこかに行ってしまう




『ど、どこ行くの、』

焦ったように立ったAに



「絶対そこにいろよ、1歩でも動いたら置いてくからなァ」


確認するようにたまに後ろを振り返りながら離れていくから笑ってしまった




彼が背を向けてしゃがんだが全然離れていなくて
10歩くらいで着いてしまうところだった









また1本イベリスを摘み花冠を編んでいれば急に重くなる頭



カサっと音を立てたそれは甘い匂いがして
それと同時に暖かい感触が頭を撫でた






手に取ってみれば白と紫のイベリスの花冠で
実弥は照れくさそうにそっぽを向いていた






綺麗な白い髪に映えるように耳はとても真っ赤だった






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