【風柱】かまってほしい

風（過去） ページ21

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これは現実なのか、夢なのかわからなかった







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Aはこの辺でもべっぴんと評判の娘だった



女学校にも通いいつも綺麗な着物を着ていた








そんな彼女にも少し変わっているところがあり







『今日はどこへ行くの？』


『あーこれはカブトムシたくさん取れるとこだなー』


『あれ、見て見て!! この木の実食べれるかな』





「だァー!! うるせェな!! 着いてくんなって言ってんだろォ!!」



そう言ってAが持っていた木の実を取り上げて

“ これは食べられねェよ ”

と言って捨てられた






そう彼女は向かいの家に住む不死川家の長男実弥とよく一緒にいた

一緒にいるといっても一方的について行っているだけだ





『1人よりも2人がいいよー』

顔を覗き込んでくるコイツが最初は嫌で嫌で仕方がなかった



兄弟の面倒を見るのは好きだァ

でも息抜きがしたくて1人で来てるのに


“ コイツといるのがいちばん面倒くさい ”




綺麗な女の子と父親譲りの鋭い目つきの俺




どう見ても一緒にいるには不釣り合いだし
何より彼女が俺と一緒にいることを好むため
変わり者と言われているのを知っていたからだ




何度突き放してもケロッとした顔で話しかけるAはよくわからなかった








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