【REBORN】変人？とんでもない、煽るのが好きなだけ。4 (ページ10)

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昨日会って話したばかりなのですがそれは。ページ10

「私はある事が理由で、骸と知り合いなんだ。骸は精神世界を移動出来るらしくて、時々此処にも来るんだよ」

「そうなんだ......だから私の所にも......」

クロームと暫く話している内に、結構打ち解けてきた感じがする。永遠に水が流れ続ける地面に腰掛けながら、華やかな話し合いをしていて。

「クロームは、どうして骸と知り合いなの？」

大体予想は付いているけど、念の為に聞いておく。知っておいて損は無いだろうし。

「骸様......私、事故に遭ったの。それで、ここの中身が失くなっちゃって......」

クロームは自身の腹部を一つ撫でると、薄く微笑んだ。とんでもない事なのに、何処か嬉しそうでいて。

「......そんな時、骸様が、私にまた命をくれたの。だから骸様は、私の命の恩人」

魔法みたいだった。

そうクロームは言った。やはり以前に骸が言っていた少女で間違い無いようだ。

確かに幻術は魔法に限りなく近いよね。何も無い場所から物を出すだなんて常人には到底出来ない。

「そっか、骸に助けて貰ったんだね。九死に一生を得たって感じ？良かったね、クローム」

優しく撫でてあげれば、クロームは嬉しそうに微笑んで「うん」と返してくれた。

クローム......可愛い。何かに目覚めてしまいそうなくらい可愛い。いや、目覚めないけど。私にそんな趣味はない......筈。

可愛いものを見ると和むのは当然。京子然り、フゥ太然りね。

「Aは、日本に居るんだよ、ね......？私、会いに行きたい......」

「うーん、一応日本には居るんだけど、会いには来れないと思うな」

今いる場所、大分難有りだから。

私の呟いた言葉にクロームが怪訝そうな顔で首を傾ける。と、そんな時にクロームの体が突然霧に包まれ始めた。

あらら、もう時間切れ？でも何だか様子が......。

「！」

地面から突然生えてきた蓮の草を飛び上がるように立ち上がると、慌ててかわそうとする。が、追尾性能でも付いているのかそれは私の両腕を的確に縛り上げた。

おいおいおーい、いきなりこの仕打ちはないんじゃないのかなぁ。

「ねぇ？骸さーん」

「クフフ、貴女の勘も衰えて来たように感じますね」

幻術は追い掛けてくるし自由自在だから苦手なんだよ。普通の攻撃だったら余裕でかわせてたし！

「......それは良いとして......クロームは何処行ったの？」

「今僕が乗っ取って代わりました。君が死んでいないか、確認の為にもね」

昨日会って話したばかりなのですがそれは。